表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
猫紳士たるもの、猫じゃらしで遊ばれるなどありえません。  作者: 高岩 唯丑
1巻第3話

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

91/106

並び立つために

 アレクシアが腕も持ち上げ、それから振り下ろす。それを横の飛び退いてかわした。本気ではない一撃なのだろう。ちゃんと見える速度の攻撃だった。遊びの範疇。


「くっ……戦いたいわけではありません!」


「そう、遊びたいのよね」


 そう声が聞こえたときには、アレクシアの次の攻撃が来ていた。まだ着地もしていない、空中で身動きも取れない。攻撃を傘で防ぐと、身体が吹き飛ばされた。


 このままでは壁に激突する。そう思ったが、身体が勝手に動き、壁に着地できる。さすが猫である。高い所から落ちても着地できるという事は、こういう事ももちろん出来るのだ。


「さすが猫さん」


 アレクシアがパチパチと手を叩いた。当たり前だがアレクシアが余裕過ぎて、止められる気がしない。せめて逃げる時間を稼いで、と考えたがそれは無理だ。飛んで追いかければすぐ追いつく。むしろそれのほうが、簡単に終わらせられる。退却中なら街の外に出ているのだから、被害は出ない。焼き払うだけ。


 おそらくヒューマギオン教は撤退を始めている。十分街から離れるのを待っているということか。止められる気がしないし、説得できなければ、その先は大虐殺。


 しかし、侮られているおかげで、会話には付き合ってくれそうである。


「アレクシア様、どうせ時を待つのが目的なら、戦いをしながらでは無く、お話しましょう」


「あら、バレちゃったかしら」


 ふふふっと余裕そうに笑うアレクシア。目的がバレようと、それを阻むことは私には無理と思っているのだ。まったくそのとおりなのだが。


「……無闇に命を奪うのはよくありません、それはレディのする事ではありませんよ」


「……逆に聞きたいわ、どうして、あの害虫どもを庇うのかしら?」


 アレクシアは本当にわからない、という感じで腕を組み首を傾げ続ける。


「オリビアが、もし傷つけられたら、同じ様に言えるの?」


 胸がきゅっとなる問いかけだった。オリーが傷つけられたら。それを想像すると、明確に胸が痛くなる。自らの信念と想いを天秤にかける問いかけ。しかし。


「同じ様に言いましょう、もちろん辛く苦しい決断ですが」


 アレクシアが小さくため息を付く。それから「真意をききましょうか」と、呟くように言った。


 聞いてくれるらしい。私は痛む身体を我慢しながら、アレクシアに歩み寄る。


「私達は知性ある者だからです、皆で集まり話し合うことが出来る知性があるからです、だからこそ、罪人はそこで決めたルールに乗っ取り罰せられるべきです、ましてや異なる種族同士が身を寄せ合おうと、並び立とうとしているのです、よりその決まりを守る意志を強く持たなければ、すぐに崩壊してしまう」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ