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生と死の狭間


「どこだここ…?」


京は暗闇の中に一人ポツンとたたずんでいた。

彼の名前は田辺 京。今年で中学3年生になる。

彼は今、見ず知らずの場所に佇んでいた。

辺りを見渡すが、どこを振り向いても真っ暗で何も見えない。


「やあ」


突然後ろから声をかけられた。

京はビクッとなり、声がする方へ振り向く!

そこには一人の女性が立っていた。

女性は黒いワンピースを着ており、上には赤黒いロープを羽織っていた。

そして右手には大きな鎌を持っており、その姿はまるで死神のようだ。


「誰だ!?」


京は女性に問いかける。


「私の名前はイズ。はじめまして田辺 京さん」


「何故俺の名前を…おまえは誰だ!?」


イズ

「私は見ての通り死神です!」


「はあ?死神…?」


イズ

「うん!ほら見てこれ!鎌!!」


イズは手に持っている鎌を京に見せびらかす。


「……お前まさかコスプレイヤーか何か?」


イズ

「違うよ!ほらこの鎌を見れば、どっからどうみても死神でしょ!?」


「そんなもん見たって信じられるかよ!」

「作りもんだろどうせ!」


イズ

「作り物かどうかはこれを見てから言ってよね!」


イズは鎌を振り上げ、そして地面へ叩きつける!


バキィッ!!


鎌の先端に触れた地面に亀裂が入り、

京とイズの足場がボロボロに砕けていく!!


「うわああああ!?」


京は足場を失い、落下していく!

イズは京に向って飛び出す!

そして京を片手で担ぎ、地面へ飛び上がる!


「…な…なんだこれ……」


イズ

「どう?信じてくれた?」


「もしかしてこれ…夢か……?」


イズ

「夢じゃないよ。ほら、自分のお腹の傷を見て」


京はハッと気づくように自分の腹を見る。

腹には銃弾が撃ち込まれた跡があり、服には穴があいていた。

京は自分のお腹を両手でさする。


「あれ…俺は……確か」

「ッ……ダメだ……思い出せない……」


イズ

「そうか。あなたまだ記憶が戻ってないのね」

「それなら思い出させてあげるね」


イズは右手で京の額を触る。


「何を!?」


イズ

「あなたの記憶を呼び起こすわ」


フイイイイイイン……!


イズの右手が光りだす!

そして京は脳内にここに来るまでの記憶が映し出される。

彼の脳内には、彼の家族と共に豪華客船に乗る場面が映し出されていた。

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