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特殊な力を持つ少女は動物たちとのんびりライフをおくりたい  作者: 麗笛
二章 学園生活と第二皇子
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閑話 馬車の中で

2-10の馬車の中でのお話です。

馬車の中にいるって、暇だなー。


「らとちゃん、なんか馬車の中で遊べるもの持ってない?」

『持ってるよ』

「すごい! さすがらとちゃん!!」

【……こうなるって、予測してた?】

『もちろん。九時間も明水がじっとしているはずがない』

「らとちゃん。どんな遊び?」

『らとが持ってるのは、トランプだよ』

【確かに、トランプなら色々な遊びができるね】

「それ、どうやって使うの?」

『遊べるのが何個かあるよ』

「それぞれのカードに、赤いダイヤと、黒色のスペードと、赤色のハートと、黒色の………三つ葉のクローバーがかいてあるね」

【三つ葉のクローバーは、クラブっていうよ】

「そうなんだ。マーク以外に、1〜13までの数字もかいてあるね」

『うん。このトランプを使った遊びは、何個もあるんだよ。じゃあ、簡単なのからやってみようか』

「はーい」



※※※※※※※※※



【あ。また、同じマークだ】

「やった! これで何を出しても大丈夫」

『明水、強いね』


今やっている遊びは、トランプで円を作って、その円の中に引いたトランプを入れていくという遊び。

でも、同じマークとか同じ数字が出たら、円の中にあるトランプを全部持っていかなくちゃいけないんだよね。


【明水、一回もトランプ持ってないよね】

「確かに」


今は、わたしが何も持ってなくて、周りのトランプの数を減らしていってる。

らとちゃんは、最初の方にたくさん持っていってた。

りたちゃんは、残り一枚の時に偶然持っていくんだよね。

すごい偶然。


【待って。これ、最初にたくさん取った方が、有利?】

『うん。少ない数で出してはとって、出してはとるっていうのをしている人が、一番損だよ』

【え〜。りた、損してるってこと?】

『そう。持っていってるのが少なかったら、何が手持ちに残ってるか覚えられちゃうもん』

【え? …………もしかして、そのせいでりたずっと持ってるの?】

『もちろん』


結局、わたしが一位、僅か差でらとちゃんが二位、ダントツ最下位がりたちゃんだった。

やったね。


【負けた……。戦略があるなんて】

『じゃあ、戦略がないのを次にやろうか』

「うん!」



※※※※※※※※※※



【あー。またジョーカー回ってきた】

「よかったー。引かなかった」

『よかったね、明水』


次の遊びは、すごく簡単。

順番に隣の人の持っているカードをとればいいだけ。

ジョーカーはとっちゃダメだけど。

とる順番は、らとちゃんがわたしのところからとって、りたちゃんがらとちゃんのところからとって、わたしがりたちゃんのところからとる。


【待って。ジョーカー、周りすぎじゃない?】

『よく気づいたね』

【なんか、すぐ戻ってくる。しかも、らとの方が枚数が少ない】

『まあ、勝てるように頑張ってるからね』

【やっぱり、戦略があるんじゃないの?】

『戦略はないよ。よし、あがり』

「すごーい。らとちゃん、もうあがっちゃった」

【なんで?】

『その人の癖を覚えたから』

【くせ? …………まさか、どこに何が置いてあるかわかるの?】

『うん。明水は、わからないけどね』

【なんで、りたのはわかったの?】

『だって、りたは左に小さい数字のトランプを置いてるじゃん』

【あ】

『そして、ジョーカーは一番右。しかも、ジョーカーをとった時、素直に引いたって言ってる』

【そんなところまで、見てたんだ】

「やったー! そろった」

【また最下位だ……】

『ちなみに、明水はとったのを右に置いてる。最初は配られたまんまだったからどれがどれかわからなかったけどね。でも、りたの規則性がわかったから、明水からたまにジョーカーをもらってりたに流してた』

【けど、そんなに都合よくとるかな?】

『だってりた、左から数えて偶数のトランプしか引かなかったじゃん。開始から半分の時で分かったことは、真ん中の方に近い偶数のトランプをとるってことだけ』

【すごすぎ。ちなみに、明水は?】

『多分、適当。不規則すぎて、わかんない』


結果は、一位がらとちゃん。

二位がわたしで、三位がりたちゃんだった。


【じゃあ、もう戦略がすっごい必要な遊びがしたい】

『明水は、それでいい?』

「うん。いいよ」



※※※※※※※※※※



【あ……出せない】

「ここ、出せるようになってる」

『ほんとだ』


今やっている遊びは、7を真ん中に置いて、周りの数字を出していく遊び。

けど、最初は6と8しか出せなくて、6が出ても5と8しか出せないんだよね。

とりあえず出していくけど。


【戦略、あるかな?】

『あるよ。ものすごく』

【うーん。13を止めちゃうとか?】

『それ、ただ安全に出せるだけになっちゃうよ』

【なんだろう?】

「はい、次、らとちゃんだよ」

『じゃあ、そろそろ出しちゃおうかな』

【何を? あ! そこ、出せなくて困ってたところだ。………なるほど、それが戦略か】

『まあ、らとの戦略はね。ちなみに、ジョーカーを入れて遊ぶともっと面白いよ』

「やってみたい! みんな残り少ないし、すぐに終わるね」

『そういえば、この遊びに三回しかパスできないって言うルールがあったような……』

【ぅえ?! つ、次からにしよ?】


りたちゃんは三回パスしてたみたい。


「あっがりー」

【やった……! 二位だ】

『油断してくれたかな?』

【らと。今、何か言った?】

『ううん。なんにも言ってないよ』


一回目は一位がわたし、二位がりたちゃん、三位がらとちゃんだった。


「らとちゃん、ジョーカーを入れると、どうなるの?」

『たとえば、明水がハートの6を持ってたとして、らとがハートの5を持ってたとします』

「うん」

『らとは、ハートの5が出したい。けど出せない。そんな時に役にたつのが、ジョーカー』

【なんか、怪しいものを売ってる人の言い方だ……】

『聞こえてるよー』

【やっぱりなんでもない】

「ジョーカーは、どうやって使うの?」

『ハートの6を置く場所に置くの。そこで、ハートの6を持ってる人は、ハートの6と引き換えに、ジョーカーをもらわなくちゃいけないの』

「もらうのは、いいことじゃないの?」

『最後持ってた人が、最下位』

「最初にあがっても?」

『そう。よし、じゃあ二回戦やろっか』



※※※※※※※※※※



【ハートの3。誰が持ってるの?】

「あ、まただ。まあいいや。スペードの5を持ってる人!」

【…………戻ってきた】

『よし、あがり』

「【え?】」

「はやいね。コツとかあるの?」

『コツ……ジョーカーを出される前に出す』

【りた、ジョーカー持ってるから不利じゃん……】


二回目は、一位がらとちゃん、二位がわたし、三位がりたちゃんだった。


【トランプ難しすぎ】

『頭の体操になって、ちょうどいいんじゃない?』

【まあ、そうだけど】

「トランプ、おもしろかったね」

『ほら、りたも明水みたいに楽しまないと』

【そうだね。けど、らとが容赦なかったのは事実だよ】

『そんなに?』


トランプはおもしろいから、お父さんとお母さんともやってみようっと。

※作中に出てくるトランプの戦略などは、作者の戦略で、必ず勝てるわけではありません。

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