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1-16 予想外の出来事

らとちゃんと話したあと、家に戻ってきた。

「明水、まだ五月だけど来年になったら学生寮で過ごすんだよ」

「そして、制服を着ることになるんだけど、これが制服よ」

わぁ、かわいい!

制服は白色のブラウス、白と茶色のチェックのスカート、茶色のリボンだ。

「あと一年くらいあるのに、もう届いたんだね」

「まあ、貴族の学校だからね」

「さて、今のうちに言葉遣いとかも覚えておきましょうね、明水」

「えぇ〜」

「マナーもしっかり身につけるんだよ。お母さんは怒ると怖いぞ〜」

「…頑張る」

そっかー。

あと一年もあると思ったけど、マナーとかを覚えなきゃいけないんだったらあと一年しかないってことになる。

『め〜いすい』

「え?!」

「どうしたんだ? 明水」

い、今、らとちゃんの声したよね?

『明水、聞いて。今魔法を使って明水の心に話しかけてるの』

(わたしの心に?)

『そう。ちょっと大変なことが起きたの』

(大変なことって?)

『いい、落ち着いて聞いてね』

(わかった)

『りたがさらわれたの』

「っ?!」

「…もう明水が六歳になるとは、月日の流れははやいね」

「光陰矢のごとし、ですわね」

(らとちゃん。りたちゃんがさらわれたってほんと?!)

『うん。実は今魔法を使って追いかけてるんだけど、速いからなかなか追いつかなくて』

(そうなんだ。わたしは何をすればいい?)

『ばれないように外に抜け出してほしい』

(わかった!)

「おとうさんおかあさん!」

「ん? どうしたんだ、明水?」

「そ、その…」

どうしよう?

なんて言えばいいかな?

あ!

「ちょ、ちょっと学校に行く準備したいな! すごく楽しみだから!」

「うん。いいよ」

よし、抜け出せた!

(らとちゃん、どこ?!)

『ここだよ、明水』

いた!

小屋の前だ!

「りたちゃんはどっちの方に行ったの?」

『こっちだよ、急ごう!』

「うん。"我の命に従い、現れよ。風魔法、運搬!"」


フワッ


『よし、行こう!』


※※※※※※※※※※


「……フフフ、これが妖精か」

「左様でございます、奸佞様」

(りたは、妖精じゃなくて精霊なんだけど…)

「しかもこの妖精、魔力が多そうだ」

「それはひとえにあなた様の"魔視"のおかげです」

「にしても、あんな辺境にいるとはな」

「…確かに不思議でございますね」

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