毛利元就の失策 12/6 少し加筆
毛利元就が俺に仕掛けた本来の罠は、大友宗麟によって俺が殺される事だった。
事実、高橋鑑種の謀反から九州に帰るまでは、その粛清をどうやって回避するかで頭を悩ませていたのである。
今回香春岳城の包囲を毛利軍が解いたという事は、プランB、いや、現状そのものがプランBか。
流言を用いて大友家中を疑心暗鬼に陥らせて、俺を粛清するという本来のプランに戻ったと考えるべきだろう。
困った事に、毛利元就は本来こっちの手の方が厄介なのだ。
尼子新宮党の粛清や、厳島合戦前における江良房栄の粛清等探せばいくらでも出てくるからたまらない。
「どうなされる?
今から追撃をすれば、毛利を討ち取ることも可能ですぞ!」
木付鎮秀が俺をせかす。
彼は加判衆に就いてから初めての大将という事もあって功績に飢えている。
ならば、押し留めるのは不可能だろう。
「おめでとうございます。
加判衆としてお役目、見事に果たされましたな」
「……?
どうも、ありがたく……」
俺のお祝いに何を言っているんだこいつという顔で見る木付鎮秀。
現在の大友軍は実は作戦方針が分裂している事に気づいているのは俺だけだ。
総大将木付鎮秀の目的は、香春岳城の防衛で、大友家公式の戦い。
副将である俺の目的は、猫城の奪還で、大友家公認の私戦。
この時点で、大友家の面目は最低限達成されている。
あとは、俺の面子が丸潰れになる事を気にしなければだが、俺の面子の立て方はまだどうとでもなる。
「まずは物見を送り、毛利軍の撤退を確認するべきかと。
香春岳城との連絡がとれるようならば、ここで一度戦を手仕舞いにして褒美を渡してしまいましょう。
銭払いで良ければ、それがしが身銭をきりまする。
追撃はその後で十分。
どうせ、追った先には小早川勢も待ち受けているでしょうからな」
「分かりました。
物見を再度出しまする。
誰かおらぬか!!」
高田鎮孝が手の者を呼んで物見を出させる。
猫城に来ていた小早川勢と合流すると、毛利軍の兵力は一万数千にまで膨れ上がる。
寡兵で毛利両川と当たるなんて無理ゲーなんぞするつもりはない。
「それはよろしいのですが、それだと八郎様の立つ瀬が無くなるのでは?」
俺のロジックに気づいた古庄鎮光が心配そうな顔で口を挟む。
毛利元就の流言攻勢の前に、自ら臆病者という噂を流しているのだ。
府内でどういう話になっているのか考えたくない所ではある。
「何、まずは大友の勝ちを優先させる事こそ大事。
それがしの戦については、まだ終っておらぬ。
そう府内に伝えてくだされ」
「ですが、八郎様の取り戻したい猫城こそ毛利の大軍が集まっている場所。
戦が終って、国衆を帰した状態ではとても取り戻す事はできませぬぞ」
大鶴宗秋の困ったような顔に俺は虚勢を張ってみせる。
要するに猫城を取れない代わりに何か別の戦果が求められる訳で、香春岳城防衛の功績を木付鎮秀に渡す以上それと同じぐらいの獲物を探す必要があった。
「だから、楽して取る事にするのさ。
そんな場所がちょうど空いているしな。
とにかく、今は香春岳城の状況が知りたい。
そこが無事ならば、我らはここを攻め落とす」
俺の指した場所に誰もが唖然とする。
ここの面子が唖然とするのならば大丈夫だろう。
多分毛利元就は読んでいるだろうが、手の届かなかった場所。
謀略と諜報で勝てぬ以上、俺が勝てる手札は二つ。
その二つが有効に使える場所を取らせてもらおう。
香春岳城周辺から毛利軍の撤退が確認できたのはその翌日の事だった。
同時に、同じく後詰めに出ていた戸次鑑連との連絡も取れる。
彦山僧兵の妨害にあって足止めを食らっていたのだが、香春岳城南方一日で届く距離まで兵四千を連れて進出してきていた。
吉川元春からすれば、包囲される事を嫌ったという考え方もできるかもしれない。
その吉川軍だが、鷹取山城から見える場所にある彦山川西岸に陣取っており、背後は遠賀川との合流点。
見事なまでの背水の陣である。
小早川隆景の後詰が来る事を確信しているのだろうが、それでも自ら死地に赴いて決戦を目論むなんて俺にはできない。
一方、大友軍はこの時点で兵力の再編成を一気に行った。
木付鎮秀が佐田隆居・高田鎮孝を連れて動向の怪しかった安心院公正・時枝鎮継・佐野親重・野仲鎮兼と合流し香春岳城に入城。
合戦の手仕舞いを考えても敵がまだギリギリの所に居る以上、兵を解散させる訳にはいかなかったのだ。
一方仲哀峠経由で、俺の手勢の吉弘鎮理率いる先陣と大鶴宗秋率いる本陣を香春岳城に向けて出発させる。
なお、連絡がとれた事で香春岳城の守備兵の総数が千七百であった事がやっと分かる。
戸次鑑連の軍勢も合流したので、香春岳城の兵力は以下のようになる。
香春岳城 志賀鑑隆 千七百
大友軍後詰 戸次鑑連 四千
大友軍後詰 木付鎮秀 五千
猫城奪還軍 大鶴宗秋 二千九百
合計 一万三千六百
後詰軍が二つあって、しかも大将が両方とも加判衆という事で指揮権争いが発生しかねないのだが、片方が戸次鑑連という事もあって木付鎮秀も争うつもりは無いらしい。
もっとも、勇将戸次鑑連が吉川元春と決戦を望むという可能性もあるのだが、それについては従ったほうがいいとアドバイスをしている。
戸次鑑連が指揮する以上は、勝てなくても負けない戦いぐらいはできるだろうからだ。
もっとも、彼の忠誠心と義心を読み誤ったのは俺の失敗だったのだが。
「八郎様!
何をなさっておられるのか!!
毛利との決戦において、『臆病主計』と兵達が噂しておりますぞ!!!
畿内での武名が真実である事を見せるためにも、香春岳城に出られてくださいませ!」
戸次鑑連の使者として簑島城にやってきたのは、由布惟信。
息子に家督を譲って戸次鑑連の所にやってきた戸次家の猛将であり、その立ち振舞は熟練の域に達しまったく隙が無い。
「とはいってもなぁ。
俺は府内から召喚されかかっているらしい。
仕方ないので、こうして簑島城で守備をしている訳だ」
簑島城や馬ヶ岳城は、大友家にとって奪われたらシャレにならない城である。
簑島城臨時城代だった木付鎮秀や馬ヶ岳城城主の高田鎮孝が出撃した以上、誰かがこれらの城を守らないといけない。
俺はそれに志願したという訳だ。
なお、馬ヶ岳城は如法寺親並と田原家郎党を残し、簑島城の守備は馬廻と御陣女郎でお蝶と佐伯鎮忠にまかせる事にした。
で、先の流言と合わせて『臆病者』の大合唱で、それを戸次鑑連が心配して由布惟信を派遣したという訳だ。
「ですから!
ここで合戦を行い毛利を追い払ってしまえば、府内のざわめきなど払拭できるではございませぬか!
毛利勢およそ一万は遠賀川を背に背水の陣を敷いて我らを待ち構えております!
これを叩き出せば、府内の誰が騒ごうとも八郎様の御身は無事になりましょう!!
いや、我が主戸次鑑連が八郎様への害意を防いでみせましょうぞ!!!」
俺はぼんくら主君らしく侍らしていた有明を弄りながら適当に手を振る。
「分かった。分かった。
ならば、戸次殿には俺は病で戦に出られぬということにしておいてくれ。
俺は奥にひっこむ」
「八郎様!!」
由布惟信の怒声を聞き流しながら、俺は有明と共に奥に引っ込む。
その途中で待ち受けていた篠原長秀が俺の耳元で報告する。
「雑賀衆と根来衆の移動完了しました。
しかし、由布様の怒り声はこちらにまで聞こえてきましたがよろしいのですか?」
「よろしい訳無いだろうが。
だが、間者働きで負けている以上、動きがどこから漏れるか分からん。
俺が広めた『臆病主計』と『府内召喚の可能性』を疑われたら困るんだよ」
正直、これだけ欺瞞をしていても毛利元就相手だと読まれている可能性を否定できない。
それでも手を進めないといけないこの感覚は、何の知識も無しで地雷原を歩いているような錯覚に陥らせる。
「お蝶と小少将と小夜は残るって。聞いてる?」
有明の報告を俺は空返事で頷く。
如法寺親並と田原家郎党を残す以上、田原家のお姫様であるお蝶は残るのはある意味当然で、御陣女郎の管理を考えても、簑島城に置いてゆかざるを得なかったからだ。
戦で役に立たない小少将とまだ忠誠が疑わしい小夜もそのままお留守番である。
「ああ。
聞いているよ。
で、俺達の船は何時出る?」
俺の質問に答えたのは篠原長秀だった。
船の管理はそのまま物流の管理に繋がる。
彼もまた立派な文官の道を歩んでいるみたいだ。
「夕刻に」
「それまで由布殿を適当に足止めしておいてくれ」
俺の無茶振りに篠原長秀が呆れ声で返す。
お怒りの客人のお相手ほど疲れるものは無いからだ。
「どうやって?」
「それぐらい考えろ。
なお、俺は思いつかんからな」
篠原長秀と分かれて閨に行くと、明月が待っていた。
考えてみると、元宗像の祟り姫である彼女がついてくるというのはその名前にまた悩まされるという事でもある。
だが、政治的に見て宗像家を毛利から引き剥がす決定的な切り札になりうる彼女を、連れてゆきたいと考えなかったと言えば嘘になる。
「明月。
次の出陣だが……」
「行きます。
もしかしたら、誰かが遊女の私を『宗像の祟り姫』と間違えるかもしれませんが」
きっぱりと明月はお色として言った。
彼女も分かっているのだ。
この戦いが、俺の生死を賭けた決戦になるという事を。
「すまん」
「遊女の戯言を誰が信じるんでしょうね?」
「その戯言を言わせないように努力はする」
しんみりとした空気を有明がぶち壊す。
それが有明の気遣いであるという事は俺と明月には分かる。
「久しぶりの猫城なんだからもっと明るくしましょうよ」
「あの城、放おっておいたら勝手に立派になったんだよなぁ」
「前は小屋で三人仲良くしていたものでしたね。
短い間ですが」
間者を統括する形で果心は当たり前のようについてくる。
それに井筒女之助がついてくるから、その面子での出陣は何時以来だったか。
「九州から畿内を経て、また九州と行ったり来たり。
気づけは四国で大名なんてやってやがる。
思えば色々あったものだ」
「そうよね。
九州を出て畿内で果心に八郎がたぶらかされて」
「ちょっと待て。
たぶらかされたとは何だ」
「けど、あの方のおかげで、八郎様が閨で無双できるようになられたのですから……」
出陣までの間、三人で話す思い出話がなんとなく心を解してくれた。
それが愛おしく、何としても生き残るという気を奮い立たせてくれた。
夕刻。
簑島城の船着き場。
そこに停泊しているのは、弁財船十隻と小早船十隻。
現状使える海上戦力の全てである。
それに乗り込もうとした時に、背後から声がした。
「八郎様。
どちらに行かれるおつもりか?」
予想はしていたが護衛の百人ともども完全武装で現れる由布惟信を見て、俺は篠原長秀を睨むが奴はさっと視線をそらしやがった。
そんな俺に声をかけたのは、ついて行くつもりの政千代だった。
「失礼ですが、縁者ゆえに頼まれると断れず……」
昼間閨に居なかった理由はこれらしい。
今度はじと目で有明を睨む。
側室の独断専行なんて許される訳がないから、これは正室の有明の承認行動である。
で、有明は悪びれる事もなく可愛く舌を出す。
「『よろしい訳ないだろうが』って言ったのだれでしたっけ?」
「ああ。そういや言ったが、閨で覚悟しておけ。
二人共散々にいじってやる」
わざとらしく俺はため息をついて由布惟信に声をかけた。
「事ここに至っては、ついてきてもらいますぞ」
「府内に行かないのであれば何処にでも」
昼間の怒気と違って由布惟信はにこやかに笑う。
なんだ。こんな笑い方もできるじゃないか。
簑島城を出た船団が最初の目的地である豊前松山城に到着したのは日が落ちる前だった。
夜間の沿岸航海など座礁してくれと言っているようなものだから今日はこの城に泊まる事になるのだが、情報漏えいを恐れて上陸すら禁止させる。
その為、この作戦の協力者である多胡辰敬が俺たちの船にやってきて最後の軍議を開く。
「既に長野城主麻生鎮里殿と貫城主瓜生貞延殿の手勢それぞれ五百が帆柱山城への後詰と称して出陣しており、我が手勢千も合流させております。
早朝と共に動き出し、朝には攻め込めるかと」
彼らの集合地点から目的地までおよそ四里。
それは船で移動するこちらの方が早く着く事を意味するが、それほど心配はしていなかった。
「わかった。
こちらが攻めている最中に着く可能性が高いな。
例の物は?」
「ここに」
積み込み中の箱から多胡辰敬がそれを見せると、何も知らない由布惟信が唖然とする。
普通の武家ならしないし、それを考えない。
何故ならば、武功が絡む事で、その武功を放棄するに等しいからだ。
「由布殿。何も言うなよ。この策は速さが全てだ。
これが無いと、この後の戦が大幅に変わるのでな」
俺はそれを持ってニヤリと笑った。
そして、船中で漫然とまどろみながら、日の出と共に出港する。
船団は風をつかまえて快調に進んでゆく。
「いい天気だ。
おかげで、なんとか無事に事が運びそうだ」
「八郎様。
いつからこのような策をお考えになられていたのか?」
釈然としない由布惟信が尋ねるが、俺は企救半島の風景を眺めながら返した。
「姫島沖の海戦で我らが勝っただろう?
あの時からさ。
わざわざ南蛮船で門司城を派手に砲撃したんだ。
陸はほとんど大友側で囲まれている形になっている門司城は、兵は置いているが捨て城に近い扱いだったのさ」
かもめが船の近くを飛ぶのを眺め、そのまま帆に描かれている家紋を眺める。
その意味を毛利元就ならば的確に理解すると確信があった。
「で、吉川元春と小早川隆景の兵力で確信が持てた。
三つ巴の紋、麻生隆実だが、彼は門司城に入っていたはずなんだよ。
それが香春岳城の方に出てきた。
博多の方の兵は引き抜けぬ以上、奴らが引き抜いた兵の出元は門司だと当たりはつけていたよ」
視線を船先の方に向ける。
視野には長門国が見える。
まもなく船を西の方角に向けて関門海峡に入れば、目的地の門司城はすぐそこだ。
「恐れていたのは、長門国から船を使って後詰を送られる事だった。
だからあの旗なのさ。
わざわざ自ら流言をしかけて俺が府内へ召喚されるように策までろうしたのも、これの為よ。
ま、毛利なら、あらかた見抜いているだろうがな」
二人して帆に描かれた家紋を眺める。
唐菱の家紋。
大内花菱と呼ばれるその家紋は大内家の家紋である。
「門司城に大内家の旗が立つ事の意味を毛利は嫌でも悟らざるを得ない。
ただでさえ、周防長門では大内家残党が何度か蜂起している。
下手に後詰を出して大内家残党の蜂起なんて事態は避けたいのは分かっている。
だからこそ、門司城は見捨てられる」
その門司城が見えてくる。
南蛮船の砲撃跡の補修が追いついておらず、半ば放棄されているがそれでも毛利の旗が立っている。
「合戦準備!」
「鎧はつけるな!
溺れるぞ!!」
「焙烙火矢の準備急げ!」
「小早船が砂浜めがけて突っ込んでゆきます」
「我らも遅れを取るな!!」
毛利元就相手に戦術で争っても意味がない。
あのクラスのチート相手ならば、大局の王道手こそ一番嫌がるのは分かっている。
門司城奪取そのものは小手先の奇策の類だが、毛利元就がやらかした失策『戦略上の要地を捨ててまでも俺の首を取りに来た』を遠慮なく突かせてもらう。
自ら流言を撒いて府内の不信感を煽り、馬廻すら置いての門司城攻め。
雑賀衆と根来衆を連れてきたのは、彼らが裏切れない、裏切ったら帰れないという傭兵だからというのもあり、大量の火力支援と少人数戦での上泉信綱と柳生宗厳という剣豪に期待したからだ。
「残っているのは数百程度みたいですな」
遠目がきくのか、由布惟信が門司城の兵数を計る。
兵に余裕があるなら城から出て迎撃するだろうが、それ以上に城兵の士気が激減していた。
見捨てられたような城で、大内の旗の兵が攻めてくるのだから後詰めも期待できない。
「さて、由布殿。
来てもらった以上、働いてもらいますぞ。
大内勢としてですが」
「この顛末、我が主に何と言えば良いのやら……」
呆れるやら釈然としないような声で由布惟信がぼやく。
たしか昨日も似たような事を言ったなと思いながら、俺は由布惟信に言い放った。
「それぐらい自分で考えてくだされ。
なお、それがしは思いつきませぬからな」
門司城攻めは、守将吉田興種があっさりと降伏。
元々毛利元就に二心を疑われて、要衝門司城の守将という形で捨て石にされたのは分かっていたらしく、大内の旗を見て降伏を決意したらしい。
兵を損なう事もなく門司城を落とした事で、陸路小倉からやってきた多胡辰敬の兵とも合流し、およそ四千の兵が篭もる事になり、こうなると毛利軍と言えども手が出せない。
もっとも、毛利は大内復興軍が門司まで来た事に戦々恐々としているのだろうが。
そして、最後の仕掛けが大友・毛利両家の間者が見ている前で炸裂した。
「放てぃ!」
轟音と共に飛んでゆく大砲の弾が関門海峡を越えて対岸の砂浜に着弾する。
フランキ砲。
伊予経由で大量に海外に流れた女たちの代金代わりに、南蛮人達から譲ってもらった戦略兵器で、弁財船に積んできたものを備え付けたのだ。
国崩しとも呼ばれる大砲を門司城の本丸からぶっ放した結果だ。
射程数百メートルしか無いが、そもそも関門海峡の幅が五百メートル程度で、運が良ければ対岸まで届く訳で。
弾に限りがあるし、狙いについては怪しい所があるが、対岸の砂浜に大砲の弾が着弾した意味を、間違いなく大友・毛利両家はそれぞれの水軍衆と御用商人達を通じて理解するだろう。
「さてと。
府内へ帰るか。
好き勝手した言い訳をせねばならぬからな」
今の一発でこの戦は劇的に変わった。
九州に上陸した毛利軍は首が締まった。
こうなればあとどうやって終わらせるかという所で、由布惟信が慌てて駆けてくる。
「たった今、香春岳城から早馬が!
我が軍と毛利勢が合戦に及んだとの事!
詳細はまだ分かっておりませぬ!!」
江良房栄 えら ふさひで
由布惟信 ゆふ これのぶ
12/6 留守番要員を加筆