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56 二礼四拍手一拝の謎

 等と書いてきて、またもや万世一系の呪縛にとらえられて、大和王朝ではない倭国などは無かったかも知れないと筆者もとらえられる。今まで書いてきたことは日本書紀の呪縛を脱する考察であるから、その考察を読み返せば、九州を拠点とする倭国は立ち上がってくるのだが、それでもその確信は揺るがされる。それほど日本書紀の呪縛は強いものだ。しかしここに強い味方を得た。


 それは井沢元彦氏が著作「逆説の日本史」小学館文庫刊(これはおすすめしたい名著作である)、第一巻古代黎明編につぎのような事を書かれている。


 宇佐八幡宮は出雲大社と同じようにタタル神である。その霊を鎮めるために建立されたのではないか。なぜなら出雲大社と同じ【二礼四拍手一拝】という、拝礼作法は、全国でこの二社に限られる。当然この二社には共通性があると考えていいだろう。(中略)出雲大社はなぜ「四拍手」をするのか、という点について、私は「大国主命編」で、それはオオクニヌシが「殺害された神」であり、そのタタリを恐れたために、「死拍手しはくしゅ」で封じ込めているのだと考察した。

 もっともそういうタタリ神は全国各地に祀られている。しかし、そういうところで、「死拍手」はあくまで出雲と宇佐だけだ、と考えればいいだろう。オオクニヌシが最大の怨霊であることは、その霊が日本で一番大きな建物(社殿)に祀られていることで証明できる。

 となると、その出雲のオオクニヌシと、同じ拝礼作法で祀られて宇佐の比売ひめ大神はオオクニヌシ並みの大物で、しかも不幸な死に方つまり殺害された人でなければならない。

 これは日本の怨霊の中で、最大の大物であるオオクニヌシであるからこそ、行われいる作法なのだ。


 これに続き宇佐八幡の主神の比売大神は卑弥呼であるという考察に氏は入っているが、筆者はこう考える。大和朝廷が恐れなくてはならないのは怨霊は【倭国王磐井】と倭国の先祖の王ではないかと。大和朝廷は卑弥呼に繋がる倭国を鎮魂するために宇佐八幡宮をもり立てているのではないか。

 大和が倭国を滅ぼした事は知られてはならない事であるが、その霊は、オオクニヌシを越えて恐ろしいものであるから、宇佐八幡は磐井が亡くなった西暦550年頃創建されたようである。

 

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