表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
18/226

18 古事記序文 2

 この道すがら、荒々しくすさまじい神が熊に化けて現れたので天から剣が下され退治されました。また尻尾のある人間が道を遮りましたが、大きなからすが天皇を吉野にご案内しました。賊どもが遮ることもありましたが、軍隊の者が舞い踊りして見せ、合図と共に討ち取った事もありました。ミマキイリヒコの天皇(崇神天皇すじんてんのう)は、夢の中のお告げを聞いてオホモノヌシの神を祭られ、そのために賢明な天皇と言われました。オホサザキの命(仁徳天皇にんとくてんのう)は、民家の煙の立ち上るのを眺めて、人民をおいつくしみになりましたから、今にひじりの天皇と伝えられております。さかのぼって、ワカタラシヒコの天皇(成務天皇せいむてんのう)は近淡海ちかおうみ(琵琶湖)に高穴穂たかあなほの宮をつくり、国やあがたの境界定められ、ヲワサヅマのワクゴのスクネの命(允恭天皇いんぎょうてんのう)は、遠飛鳥とおつあすかに飛鳥の宮を建てて、天下のうじかばねを正されました。このように天皇ごとに緩なると急なるとがあり、又、文明を悦ぶとじつを尊ぶとの違いはありますが、いかなる時代におきましても、全ての天皇のご事業は、過去のことがらを参照して、いまの時代を解明し教化道徳の衰えた所を正しく起こし倫理の道の絶え絶えなるを復興するという事につきるのでした。 飛鳥の清原きよみはらに大宮を作られて、天下を治めになりました天武天皇てんむてんのうの御代に至りますと、お世継ぎの皇子として天皇になられる前から早くも天に昇る竜にも似た帝王としての徳をお示しになりました。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ