依頼2
新しい曲と歌詞を考えながら私は雑用をしていると、探偵事務所に一人の女性がやってきた。
その女性はそこそこ美人で、モデルとかをやっていてそう。
「すみません。依頼に来たのですが……」
「あ~はい。依頼ですね。そこのソファーでお座りください」
狂狼さんは丁寧に話をし、依頼人の女性をソファーに座らせる。
そして私はコーヒーを用意し、二人の前に静かに置く。
「それで……どういった依頼でしょうか?」
「はい……実は私の恋人を探してほしくて」
「恋人……ですか?」
女性は暗い表情を浮かべながら、口を動かす。
「私の恋人……希島カイくんって言うんですが。数日前から連絡がなくて。警察にも相談したのですが、なぜか探してくれなくて……」
「なるほど……」
「お願いします。お金はいくらでも払います。だから……どうか」
頭を下げて頼み込む女性。
そんな彼女の肩に、狂狼さんは聖人のような優しい顔で手を置く。
「任せてください。必ずあなたの恋人は見つけます」
「!ありがとうございます」
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依頼人の女性―――姫崎カオルさんが事務所から出て行った後、私は狂狼さんに問い掛けた。
「あの、狂狼さん。どうやって希島さんを見つけるんです?わかるのは名前と姫崎さんから貰った希島さんの写真だけですよ?」
「ふむ……それなら大丈夫。もう答えは分かっているから」
「え?」
どういう意味だろう?
私が問い掛けようとすると狂狼さんはスマホで希島さんの写真をカシャと撮る。
そしてスマホを操作し、耳に当てた。
「あ。もしもし?さっき送った人のことが聞きたいんだけど……うん、教えてくれてありがとう。じゃあ支払いはいつも通りに」
耳からスマホを離した狂狼さんは、「やっぱり」と呟きながら目を細める。
「なにか分かったんですか?」
「希島さんの情報が手に入った。彼はもう―――」
「死んでいるよ」
狂狼さんの言葉を聞いて、私は目を大きく見開く。
「え?死んでいる?」
「警察の偉い人達が怪しい取引をしていたところを偶然にも見てしまった希島さんは、彼らに殺されたんだ」
「そんな……」
「依頼人は警察にお願いしても、なぜか探してくれなかったと言っていた。それはつまり……警察がなにかを隠したかったことがあったということ。信頼できる情報屋が監視カメラに映った映像を送ってくれるそうだ」
「じゃあ……これで依頼は完了……ですか?」
狂狼さんは頷く。
「ああ、そうだ。だが……お楽しみはこれからだ」
その言葉を聞いて、私は思わず頬を緩める。
そうこなくちゃ。
やっぱり人を狂わせるまで終われない♪
「さぁ……狂わせようか」
「はい♡」




