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国王がいなくなりました。  作者: 木賊
一章 ナタヌ視点
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出会い、別れ

お母さんからたくさんの血が溢れ、流れていった。

「次はお前だ。安心しな?すぐにママのところに送ってやる。」

「...」

頭の中は真っ白で、何も考えられなくなっていた。


「諦めたら、ダメだよ。」

知らない人の声だった。

「な、っ!何なんだ貴様!」

「悪いけど、僕は無抵抗な人が殺されるのは見たくないからね。」


白刃が空を切った。

肉の切れる音。

聞こえてくる呻き声。


血飛沫をあげ、兵士のような人は倒れてしまった。

「やれやれ...」

僕ははっとした。

「お母さん!!ねぇ、お母さん?!?」

「残念だけど、君のお母さんはもう...」

何でこの人はこんなことを言うんだろう。

お母さんはきっと生きてる。

生きてるはず。

さっきの若い人は僕の肩に手をおいた。

「お母さんは君を守ってくれたんだ。泣いちゃダメ。泣きたくなるくらい辛いかもしれないけれど、君を守るため、君に生きていてほしいから、庇ってくれたんだ。」

若い人の顔を見る。

そこには、額と右目を包帯で覆った男の人がいた。

それは、綺麗な水色の目のなかに、小さな悲しみの色を持った優しそうな人だった。

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