わかったこと。
僕の顔を見つめる子供の顔、というか目に僕は違和感を覚えた。
子供の顔をまじまじと見つめる。
子供は不思議そうな顔をしていた。
「右と左で目が違う...オッドアイの子、か。」
つい声が漏れてしまった。
それを聞いて子供は不思議そうに言い返した。
「おっどあい?」
「いいや、気にしなくていいよ。」
あわてて誤魔化す。
「君の名前は?」
子供は少し考える素振りをして言った。
「教えちゃダメってお母さんが言ってたから教えない。」
困ったな...なんて呼べばいいんだろう。
取り敢えず、この子に心配をかけさせないよう名乗っておこう。
「そっか。じゃあ僕は名乗っておくね。僕の名前はラト。」
そういいながら、アイリアさんの元に近づく。
苦痛に満ちたような顔をして、息絶えてしまっている。
とても痛々しい。
せめて、キサラギさんの近くで眠らせてあげたい。
「君、君のお母さんのお墓を作ろうとおもうんだけど...嫌だったらやらなくていいよ。」
こんなに幼い子供に親の親の亡骸を長時間見せておきたくはない。
子供は少し考え、
「僕もやる。お母さんのお墓、つくりたい。」
そう言った子供の目はキサラギさんによくにていた。