9話
日間ランキングにいつの間にか載ってました。
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「テスト一週間前だから赤点取りそうなやつは、しっかり勉強しろよ~」
5月中旬、時期的には中間テストに近づいていた。
テスト1週間前になると、放課後の教室や図書室での人口が増える。今も教室には、普段いないはずの人数が机を合わして勉強している。
その他にも、テスト1週間前になると部活動が禁止される。けれど、元々部活動に入っていない俺にとってはいつもの日常とさほど変わらない。
そんな俺はSHRも終わったので、そろそろ帰ろうと鞄に手をかける。すると良真が鞄を持ってこちらに近づいてきた。
「部活ないから帰ろうぜ」
「いいぞ」
俺が承諾すると、教室を出て廊下を歩く。
やはり他のクラスを見渡しても、必ず何人かが勉強をしていた。
そんなことを思っていると、良真が話しかけてきた。
「どっか寄り道する?」
「そうだな~、逆にどっか行きたい所ある?」
「腹減ったから、ファミレスでも行こうぜ」
「じゃあ行くか」
ファミレスに行くことに決めた俺たちは、二人で何を食べようか考えながら向かった。
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ファミレスに着いた俺たちは、扉を開け中に入る。
中に入ると思ったより人が少なくて安心した。すると、すぐに女性のウエイトレスが近づいてくる。
「いらっしゃいませ~、二名様でよろしいですか?」
「はい」
「では、お席をご案内させていただきます」
テーブル席に案内された俺たちは互いに真正面に座った。
良真はファミレスに向かう最中からすごく考えていたため、すぐに決まったようだった。
俺はそれから少し悩んでから決めた。
お互い何にするか決め、呼び出しのボタンを押した。
先ほどのウエイトレスが来て各々注文をした。ちなみに良真は、ドリアとピザ。俺はチョコレートパフェを頼んだ。
注文が来るまで暇だったので、俺は良真に話しかけた。
「テストどう?」
「まあ、今回も学年の10位以内には入れると思うよ」
そう良真は見た目だけではなく、頭も良いため常に学年の10位以内にいる。
なので、正直聞くまでもないのだが暇なので聞いた。
「悠人は?」
「まぁ、赤点は取らないぐらいかな」
「まあ、良くも悪くもないってことか」
「そういうことだ」
正直、赤点さえ取らなけば良いと思っている俺はしっかりと勉強すればそれなりの結果が出ると思うが、そこまでして上位を狙おうと思っていないので最低限のことしか行っていない。つまり、省エネ男なのだ。
テストの話題が終わった俺は、水を飲みながら新しい話題を考えていると良真が急に話を振ってきた。
「そういえば、美琴ちゃんとはどうなんだよ」
そんなことを聞かれた俺は、飲んでいる水を口から噴出した。
「汚っ!」
水を噴出した俺は、むせながら配られたおしぼりで拭いた。
「きゅ、急に…ゲホッゲホ…聞いてくるのが…悪いんだろうが…」
俺がむせながらそんなことを言うと、良真は「メンゴ」と片目でウィンクしなが返してきた。
この野郎絶対許さん。
「で!実際どうなのよ」
「別に普通だよ」
「なんかないの?キスとか」
「あるわけないだろ。付き合って数日だぞ」
悠人がそう言うと、良真はつまらないのという顔をした。
すると、良真は突然ニヤっとして聞いてきた。
「そう言えば、彼女ってどういう人なの?」
良真がニヤニヤしながら聞いてくる。うざい。
てか、お前は知ってるだろう!とツッコもうとするが良真が言っているのはおそらく彼女としてどういう人なのかということだろう。
改めて思うと、どういう人なんだろうかと考える。見た目は小柄で小動物っぽく元気。けど、性格は
真面目でたまにおしとやかな所もある。あとは、とりあえず可愛いな。うん、可愛い。俺の彼女可愛い。
そして、少し考えた俺は結論がまとまった。
「俺の彼女は、天使だな」
俺がそう言うと、良真は声を出して笑っていた。
そこまでおかしいことを言っただろうかと思うほど良真が笑っていたので、俺が不思議に思っていると、やっと良真の口が開いた。
「だってよ、彼女さん良かったな」
良真は俺にではなく、俺の後ろに視線を向けて言っていた。
俺がそのことに気づき振り向くとそこには、顔を赤面させた美琴とニヤニヤとしてる凛の姿があった。
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