7話
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今日の授業とHRが終わり、教室にはもうすでに数人しかいなかった。
そんな中、良真が笑顔でこちらに向かってきた。
「悠人一緒に帰ろうぜ!」
ずかずかと俺に近づく良真に相変わらず騒がしいやつだと改めて感じた。
「残念だが、俺には先約がいる」
そう俺は、今日彼女である美琴と一緒に帰る約束をしている。
「あ~、姉に振られたから妹と帰るのか」
「よし喧嘩しようか」
「喧嘩するか!」
「なんでお前の方が乗り気なんだよ」
相変わらず、変なことを言っているので俺は良真の頭にチョップを食らわせた。
「まぁ、そういうわけで俺は美琴と帰る」
「へいへーい」
そう言うと、良真は鞄を持って教室から出て行った。
「俺もそろそろ行かないとな」
その後、俺も鞄を持って待ち合わせ場所の正門に向かった。
下駄箱に着き、靴に履き替え正門に向かうとそこには美琴のほかにもう一人女の子がいた。
「すまん、待たせたか?」
「いえ、大丈夫ですよ」
「ところで、その子は?」
「えっとこの子は…」
と、美琴が説明をしようとすると隣の子が口を挟んだ。
「私は松本凛と言います。みーちゃんとは友達です!」
そう言うと、松本凛はエッヘン!という感じで誇らしげだった。
そして、どうやらみーちゃんと言うのは美琴のことらしい。俺も今度こっそり呼んでみようかなと考えていると美琴が口を開いた。
「凛ちゃんがどうしても先輩のことを見たいって聞かなかったので」
と、美琴は申し訳なさそうに言った。
まぁ、友達がどこの馬の骨かもわからないやつと付き合っていると思うと不安だよなと少し納得していた。
「思ったより普通ですね」
凛が俺の足から頭までをじろじろ見ると、少し驚いたように反応していた。
悪かったなイケメンじゃなくて。
「じゃあ、サーカスのピエロの恰好してジャグリングしながら登場した方がよかったか?」
「それはそれで見てみたいですね」
「嘘だ。勘弁してくれ」
凛とそんな会話をしていると、美琴がクスクスと笑っていた。
「じゃあ、帰るか」
「では、私はこれで」
「一緒に帰らないのか?」
「私は、みーちゃんの彼氏がどんな人か見に来ただけなので」
「そうか、お気に召したかどうか分からんが、そいうことならじゃあな」
「はい!」
俺と美琴が凛に手を振ると、凛も手を振って別れを告げた。
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「変わったやつだったな」
「凛ちゃんですか?まぁ、そうですね」
「でも、良い子そうで良かったよ」
「はい!凛ちゃんにも明日そう言っておきます」
「それは、恥ずかしいからやめてくれ」
俺が勘弁してくれと思っていると、美琴が恥ずかしそうに言ってきた。
「ところで、先輩…」
「ん?」
「連絡先交換しても良いですか?」
「ああ、忘れてたな。いいぞ」
俺がそう言うと、美琴はやったーという感じで喜んでいた。可愛い。
少しして我に返った美琴は恥ずかしそうにポケットからスマホを取り出し連絡先を交換した。
連絡先の交換を終えると、俺の連絡先を見ながら「えへへ」とにやけている美琴がいた。
そんな可愛い美琴を俺は脳内に永久保存した。
それから、美琴を家まで送り届けた。
美琴が「夜連絡してもいいですか?」と、帰る間際に言われ俺が「いいよ」と返すと嬉しそうにスマホを握りしめていた。
そんな美琴と別れを告げ、俺は自分の家に向かった。
自分の家に着き、玄関を開けると母が「ニヤけてて気持ち悪い」と第一声に言われ、傷ついた俺は自分の部屋に走って向かった。てか、そんなニヤけてたか?
ベットにダイブするとちょうどスマホの通知が鳴ったため、美琴からのメールと思い、すぐにスマホのロックを解除する。
しかし、解除をするとそこには美琴からではなく、良真からの連絡だったため俺は持っているスマホをベットに向かって全力で投げた。
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