1話
初投稿です。
温かい目で見てください。
なんでこうなった…。
俺――川西 悠人には、好きな人がいる。
その名前は、鈴木 琴美。俺の幼馴染であり、学園のアイドルでもある。
そんな彼女に俺は今日告白しようと思っている。
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「やっと告白する気になったか」
「やっとってなんだよ」
休み時間に俺に声をかけてきたのは、幼馴染である山下 良真だった。
良真は、サッカー部所属で3年生を差し置いてすでにレギュラー兼エースであり、おまけに成績優秀といったハイスペックなイケメンだ。
昔から女の子からよく告白されている所を見たが、一度も付き合ったことがないらしく、なぜ付き合わないのか本人に聞いたところ、今はサッカー一筋らしい。
そんなイケメン良真は、幼稚園から今まで何やかんや一緒にいてくれる良いやつだ。
「俺が何年お前の恋バナを聞かされたと思ってる」
「た、確かにそうだが…。告白っていうのは勇気がいるんだよ」
「まあ、なんていうか……当たって砕けろ」
「振られる前提で話すな!泣くぞ!」
そんな中、突然教室の空気が変わった。見なくても大体予想がつくが、恐らく学園のアイドルが登校してきたのだろう。
彼女は、良真と同様に成績優秀スポーツ万能、おまけに超が付くほどの美少女である。
琴美は毎度大量ののラブレターを持って登校してくる。今日はその何通の中に俺のラブレターが入っている。そんなことを思うと緊張してしまい、まともに琴美の顔を見ることができない俺は机に突っ伏した。
「そんなんで、告白できるのか?」
「…たぶん」
たぶん何とかなる………たぶん。
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今日は1日が早く感じる。授業中彼女のことをチラチラ見ていたら、いつの間にか4限が終わり、俺と良真はいつも通り教室で弁当を食べることにした。
「で、どうするのよ告白」
良真が急に告白について聞いてきたので、水を飲んでいた俺はむせてしまった。
「おいおい、大丈夫か?」
「きゅ、急に…なにを聞くんだよ」
「いや、だから告白」
「言いたくないわ!恥ずいわ!」
「なんだよ水臭いな」
本人が同じ教室内にいるのに、言えるわけないだろ。しかも、こんな大勢の中で。公開処刑でもさせる気か。
「まあ、普通に言うつもりだよ」
「それもそうだよな」
そんな話をしていると、廊下から1年生と思われる女の子が一人うちのクラスを覗いていた。
誰かに用事があるのかなと思い俺がじっと廊下の方を見ていると、その女の子と目が合ってしまったが、その子はすぐに視線を逸らした。良真が俺の向けてる視線の方に目を向けると、良真はその子の方に近づいて行った。その子からとある物を受け取り、それを琴美に渡して戻ってきた。
「なんだったの?」
「いや、琴美が弁当を忘れたらしく妹が届けに来たらしい」
「妹なんていたのか、初知りだな」
「まじか、意外だな。幼馴染だから知ってると思ってた」
「一応幼馴染だけど、中学以来ほとんど話してないからな」
そう俺と琴美は、中学校以来ほとんど会話をしたことがない。小学校までは良く3人で話をしていたが、中学に上がってからお互い部活動や思春期などの理由で次第に話さないようになっていた。
俺の記憶の限りでは妹なんかいた記憶がないのだが、いつの間にか再婚でもしたのだろうか?
「へぇー」
「いや、興味なさすぎだろ」
そんな他愛もない話をしながら、あっという間に弁当を食べ終わり昼休みも終わった。
読んで下さりありがとうございます。
ぜひアドバイス等がある場合教えてください。
よろしくお願いいたします。