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ガチャ排出テーブルにて


 

 俺たち三人が村に入ると、そこここに光の柱が現れて。

 そこからはどう見ても人間とは思えない連中がバラバラと現れる。



 森山さんの倍はあるようなデカブツもいたが、謎王さんを見てからだと動物園の象を見たくらいのインパクトしかない……。 


 これは巨人ジャイアントってやつかな。それに……豚人間オークとか蜥蜴人リザードマンなど割とゲームで出会う方々。


 虫人間なのか? それともアリ人間って言うか……。



 アリ人間ってなんだろう。えーと、なんか古代ローマだか、ギリシア神話だか……うーん。

 いたよねー。


 あれはあれは……そうそう! 蟻人間ミュルミドンだ!


 


 あー。


 これが、森山さんに狩られていた11連ガチャの他の人か……。



 で。このモンスター達が、これから佐藤ですとか、鈴木ですとか言い出すのか……。

 

 そう思うと、俺は何となく頭が痛くなってきた。





 ……ところが。


「俺の名はザインだ。よろしくな!」



 リザードマンが名乗る。





「俺はミノタウロスのアルデバランだ。よろだぜ!」



 とか、なんか噛ませ犬的な何かを連想させる自己紹介をしてくれる人もいる。




 ……みなさん。ノリノリですね。





 と言うか。ノリの違いはともかく。

 皆さんけっこう普通に仲間……。



 ……古典的な表現だと仲魔なのかな?

 になれそうな気がするのに。なんでまた森山さんはこいつらをミンチにしてしまったのだろうか?




 そんな俺の疑問の一部は、すぐに答えを得る事になった。




「ウイース! ザコ共」


 棍棒を抱えた太った巨人ジャイアントが嫌な目で俺たちを睨めねめまわしながら続けた。




「いまから俺がおめーらのアタマだ。よろしくなぁ」




 余程よほどなにかに自信でもあるのか。巨人はヘラヘラを笑いながら突き出た自分の腹を撫でている。




「お。そうだ。名乗っとくか。モッカスだ」



 

 あ、この人か……。


 予想だが、こいつがいらん事森山さんに言うだか、しただかでたぶん森山さんがルに気になったんじゃないかな。


 


「……なによ? やり直すとか言っといて。展開が同じじゃない」




 困惑気味な声で森山さんは、それでも即座に大剣を抜いて巨人に近づこうとしていく。

 



「そうそう。それで私がこの馬鹿刻んだら、なんかみんなバトルロイヤル? 的な雰囲気になっちゃって?」




「で、森山氏が皆さんを惨殺してから俺たちと出会った……って訳なんだな」




 吉田さんが言う。



 

「しかし……。させん! させんぞ! 森山氏!」


 とか吉田さんが吠えはじめた……。


 うーん?




「こいつらは本来、マリスカレン様の下僕。いわば所有物」




「?」




「……このゴブリン吉田。マリスカレン様の手駒である、こいつらをまとめ上げてお役に立つようにするのが務めと心得こころえた!」




「はぁ?」




「あ…あ、ちょとちょと森山さん」




 表現はともかく。

 吉田さんの言う所は、俺も同じ考えなのだ。


 謎王さんは11連ガチャの11人を魔王さんに届けたい。

 魔王さんも、回した11連ガチャをすべて手に入れたいはずだ。




 しかし……。

 まるで意に介さず、一周目? と同様に殺戮さつりくに走りそうな森山さんを俺も止めなくては!




「えー? なに佐嶋君? 面倒だからこういうのはさっさとミンチにしておくのがイイのよ? 教育的に?」




「いやいや。殺しちゃったら教育っていうか。相手も成長しないでしょ」




「いや。だから、このモッカスだけ半殺しに刻んであとは大人しくしてるからさ……。ね?」



 

 なぜか甘えるような声で俺に伝える森山さん。


 刻んだら死ぬだろ!


 っていうか、なぜにそこでおねだり口調?




「ギャハハ! 森山とか地味子? 地味子? 実名晒さらされてんじゃねーよ! ボゲがぁ!」




 ……何がギャハハなのか、どう地味子なのか。

 俺には、まったく理解できなかったが。愚かにも森山さんをディスったのは理解した。

 

 モッカス名乗った巨人ジャイアントはどうも死ぬ気らしい。不思議な遺言だとは思ったが……。

 まぁ、こいつ自信が選んだことだ。




「……じゃ、この人だけにしてね」




「ハーイ♪」





「いやいやいやいや! 人の話聞いて無いのか!? やめろって……」


 

 おおっと! そうだった。殺しちゃいけないんだった。

 森山さんを侮辱されてイラっと来たので。ついついつい殺人許可証マーダーライセンスを発行してしまったが殺しちゃダメだった。




「冗談よ。前回は剣で縦割りにしたけど、今回は鞘から抜かずに殴るだけにするからさー」





 しぶしぶ抜いた大剣グレートソードを鞘に納めて森山さんはモッカスに近づいていった。


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