表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
47/77

【side 賢者クレイカノーン】

 ゴブリンにしてはなかなか組織化された戦い方をしていた。


 クレイカノーンはそう評価をしている。

 彼が派遣した英雄、獅子姫レオナが選んだゴブリンの王がうまく機能している証明だった。


(……しかし、今となっては全てが空しい)



 クレイカノーンと護衛の冒険者たちが遭遇したのは、500匹ほどのゴブリン族の集団であったが。それぞれぞれの役割が機能していた。

 狼に騎乗した少数のゴブリンは騎兵のごとく俊敏に動き、偵察や伝令をおこない。


 主力ともいえる大柄なホブゴブリンの戦士たちで構成された部隊を前面に押し出し、弓や投石具スリングで武装したゴブリンの軽歩兵がそれを援護する。


 同数であれば、訓練された人間の正規軍が相手でもある程度は渡り合えるような動きを見せていた。


 

 そしてこの組織化されたゴブリンが、他のゴブリンを襲う事でゴブリン同士のつぶし合いを発生させる。

 


「……その予定だったのだがな」




 いま。折り重なるゴブリンたちの死骸をクレイカノーンは見下ろしていた。



 つい先ほど、クレイカノーンと護衛の冒険者パーティ『フレイロード』のメンバーが打ち倒したゴブリンの集団の残骸だ。

 数百匹の組織化されたゴブリンも、Sランクの英雄が4~5人相手には全滅まで数分の出来事であった。

 

 物言わぬ死骸となっている茶色い肌のレッド・ゴブリン。


 

 ゴブリンの大繁殖期に合わせて、ゴブリンの増加を制御する。

 

 彼はそんな計画を立てて自分を信じてくれていたレオナを派遣したのだ。




「何が賢者だ……好いた女一人守れず……愚かだ」



 悔やみきれない事がある。



 ゴブリンなど、どうでも良かったのだ。

 ただエングラノストの人々がゴブリンが今年も大繁殖期に増えてしまうと困るだろう。

 人助けのつもりで、軽い仕事のつもりでレオナに仕事を依頼したのだ。



 レオナならば、ゴブリン数百匹を同時に相手取っても楽勝なのだ。

 


 大丈夫だろうと……。


 たしかに。獅子姫レオナは強かった。

 ゴブリン相手なら確かに数百匹相手にしても勝てる。それは事実だった。



 しかし。ゴブリンを相手に出かけて行っても。

 出くわす相手がゴブリンとは限らない。




 そんな簡単な。

 それこそ冒険者の初心者クラスでも十分に理解している事に今回はつまずいた。




 そしてその結果が。

 ゴブリンの大繁殖期は止められず。

 さらにはレオナを失うという取り返しのつかない結果を招いたのだ。


 しかもレオナが命を散らしたときに。

 クレイカノーンは一人安全な帝都で過ごしていたのである。



 悔やんでも悔やみきれない。


 常として、冒険などには出かけずエングラノストの帝都内の治療院に引きこもっていたクレイカノーンは今回はレオナを直接救うために最強クラスの冒険者を護衛に雇って人外の領域に足を踏み入れていた。



(……レオナ。待っていてくれ)


 クレイカノーンの悲壮な覚悟も。

 今後の未来を定かには出来ないのだった。






「続きが気になる!」「面白かった!」「付き合ってやる」と思ったならば


下にある☆☆☆☆☆から、作品への評価お願いいたします!


面白かったら星5つ、いまいちなら星1つでも大変ありがたいです!


ブックマークもいただけると、励みとなりますのどうかよろしくお願いいたします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ