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戦果と……


 ……気がつくと。


 森山さんと、そしてなぜか魔王マリスカレンが俺の顔をのぞき込んでいた。


 心配しての事だろうか。森山さんのデスナイトの赤い瞳が鈍く明滅している。 

 マリスカレンは、不思議な物でも見るような顔でいる。


「……よかった。佐嶋君が死んじゃったのかと思った……本当によかった」


 と心底、心配してくれたような声の森山さん。

 デスナイトで無ければ涙を流していたかもしれない。


「言った通りであろう。ヴァンパイアは、たとえレベルが低くても強力な再生能力があるのだ。頭蓋骨を砕かれた程度では死なんよ」


 当然のように魔王様が言った。

 が、なぜか魔王は申し訳なさそうな表情で、紫の瞳が揺れている。

 う、ヤヴァイ。くぁわいい……。

 魔王マリスカレンは、グッとくるものがある。


 しかし。


 ……なぬ?


 頭蓋骨が砕けた? 俺の?


 話を聞いてみるとこうだった。


 俺が必死で美女格闘家のバストに吸い付いて。

 変質者プレイを開始すると。


 金獅子姫レオナは拳で俺の頭蓋骨を砕いたらしい。


「砕いた?」

「うん」


 デスナイトが可愛くうなづく。


「私が見たときは、佐嶋君の頭蓋骨は皮膚の下でグチャグチャで。たぶん脳みそはシェイク状態なんだろうなー。……って」


「……」


「そう思うと悲しかった」

「それは……どうも」


 素敵な報告に絶句しながら、俺は状況を確認した。

 どうやら俺たちはミッションを達成(?)して魔王マリスカレンに回収されたらしい。

 ここはゴブリン砦の中では無く、マリスカレンの居城の一室らしい。

 

 素晴らしい調度品に囲まれた大きな部屋にある豪華なベッドに、俺は寝かされていた。

 戦傷者はVIP待遇らしい。


 ~らしい連発だが、意識を回復した直後なのでしかたがない。


 あ。そうだ。

 で、ミッションの結果はどうなったのだ?


「そうそう森山さん、ボスのレオナはどうしました?」

「うん。あの女は佐嶋君の作ってくれたチャンスをつかって倒せたよ!」



「おおっ! 良かった」

「うん。バラバラにした!」

「……けど、バラバラ……」



 でも、ちょっとカッコイイ系の女子だったので殺しちゃうのは惜しかったな……。


「手柄だったな……ヴァンパイア・サジマ」

「はい。でも、敵とはいえ女子を殺しちゃってちょっとショックです」


 たぶん魔物としては腑抜けたことを言ったのかもしれないが。

 本心なのでしょうがない。


「気にするなサジマ。あの獅子姫は私にとっても価値のある者だ。復活させて我が戦列に加える予定だ」

「おお?」


「調教が済んだら、お前たちに引き合わせよう」

「……」

 

 復活したレオナさんの身になにが起こるのかは、とりあえず考えること止めた。


 しかし正直言って、獅子姫レオナはリアルではなかなか出会いないタイプなので俺は嬉しかった。

 褐色の猫耳格闘家とかイイ!

 実に良いっ!


 ひょっとしたら魔王の仲介で仲間とかになれるかも知れない。


 敵だった者が仲間に……なんか勇者のパーティみたいで嬉しいな!

 と、俺はモンスターのくせに思う。


 吉田さんも、たぶん猫耳とか嫌いじゃないと……。


 ……ん? あれ?


「ところで……あの?」


 俺は確認した。


「吉田さんは?」


「「あっ!」」


 ……その後。


 砦近くの地面に穴を掘って身を隠していた吉田さんを俺たちは回収した。



 

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