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00年代の空気を知っている方と語り合いたい。

もう、東京オリンピックが迫っていて、

2020年も近いというのに、私は未だに00年代を引きずっている。

というか、00年代の空気から抜け出せずにいる。


地元で本屋や古本屋がドンドン潰れていって、

ブックオフが沢山、出来て、更に、最近だとブックオフも本やCDやゲームだけじゃ売れないのか。

古着とかフィギュアを多く売り出すようになっているね。



私の世代よりさらに上だと、ラノベどころかSF作家でも肩身が狭かったそうで。


で、ラノベはメディア・ミックスしやすい事に気付いて、みんな掌かえした。


昨今だと芥川賞作家も、ドラマなどのメディア・ミックスを狙っている印象を非常に受ける。



後は、私の世代だと、若くてデビューしている作家だと、みんなの羨望の的だった。


人気アイドルみたいなものだったのかな?



西尾維新と乙一がよく引き合いに出されていた。


それから、自費出版からデビューした、山田悠介が人気だった。

(もっとも、山田悠介は、Amazonを中心にもう物凄い勢いで叩かれていた。

印刷されるべきではなかったは、当たり前のように書かれて、この紙を何の為に再利用するか?

とか、平気で書かれていた。確かに初期の文章はアレだが、プロットはドラマ化しやすい内容だった。

今、読み返すと下手なWeb小説より充分、レベルが高い。)




とにかく、00年代を代表する作家として、西尾維新が凄かった。


今の西尾作品は分からないけど。

初期の西尾維新は、ミステリーというジャンルだからなのか。

萌えキャラを、とにかく殺害しまくっていた。

だから、萌えキャラ殺しの西尾維新みたいな感じで編集者から言われていた。


具体的に戯言シリーズが凄かったわけだ。


そもそも西尾氏以外にも、00年代の作品は、とにかく萌えキャラを殺害する内容が多かった。


今になって、分析してみると、多分、作家や読者共々に、

「萌えを愛でる、変な性癖を持つオタクな自分が嫌」みたいな心象風景だったのかもしれないね。




90年代~00年代のライトノベルの主流はファンタジー、学園モノ問わずに、

「軽めのダーク・ファンタジー。かつ能力者バトル」だったように思う。


前者はオタクは根暗なキャラだから根暗な人間から見た社会の心象風景。

後者は多様性な考えの模索だったように思う。




で、ライトノベル作家や、ミステリー作家の一部は、そのジャンルから抜け出したくて、現代小説畑に頑張って行こうとしていた印象を受ける。


プロ作家デビューしたはいいものの、ライトノベルかあ、ミステリーかあ、という目線で見られる風潮があったからなのか。

なにかしらの著名な文学賞を目指している方が、ちらほらいた。


ミステリー作家だと、私の知る限り、佐藤友哉と舞城王太郎が三島由記夫賞を受賞していたね。




他にも、ラノベを書いていた人で、直木賞を受賞したのは私の知っている限りだと桜庭一樹などがいる。

この人の作品は十代の少女の衝動みたいなものを書いているのが多かったと思う。


直木賞は京極夏彦も受賞していたので、当時、本当に凄い賞なんだなあと素直に思った。




ゴクドー君漫遊記を書いていた中村うさぎの、ゴクドー君の番外編などは。

とにかく、マイノリティーが自分自身の生き方を模索する内容が多かったように思う。


中村うさぎの私生活の影響もあってか、ゴクドー君にはとにかく性転換や同性愛者が多かった。

主要登場人物が男同士で結婚したラノベは、BL以外でそんなに無いんじゃないのかと。

その後、中村うさぎは現代小説を書いたり、有名な買い物依存症を赤裸々に語ったエッセイを書いていたりした。



あの時代のラノベ作品は、作家共々に、混沌としていたように思う。


そして、00年代はとにかく文学が熱かった。

よくオタクが熱かったと言われているけど、ライトノベルも、文学界も、物凄い熱かった。


作家を目指すなら、

本を読もう、本を買おう、みたいな風潮があった。


初期西尾作品は、とにかく登場人物が脈絡もなく、古典文学作品の引用などをしていた。

佐藤友哉は、本をあまり読んでいない自身を恥じているような事を小説の中で書き散らしたりしていた。


京極夏彦の家の本棚には、一万冊の書籍があるという話があって、

小説家なら、これくらい読んで当たり前なんだなあ、と漠然と思ったりした。



今にして思うのは、そんな00年代の風潮があって、本を読まないと、とか、古典を読まないと、とか考えてしまうんだろうなあと。


当時はトルストイの戦争と平和を読む事が目標だったんだよね。


一生、自分は古典なんて読めないじゃないか、って思ったりしたけど。

年齢を重ねると、色々と経験して、案外、すんなり頭に入ってくるものかもしれないねえ。




そんなわけで、今でも00年代を引きずっているし。

そもそも、00年代から抜け出せずにいます。


地元に戻ったりすると、相も変わらず、昔、よく通っていたブックオフが未だにあったりしますので。


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