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大型依頼

 俺たちは昨日相談した通り売れば金になる、いわゆる素材モンスターを狩ることにした。


「だけど何を狩るって言うんだ? ドラゴンは無謀だし熊系はこの辺居ないから遠出しないとならないらしいぞ」

 ドラゴンも近くに居るわけではないが生息地まで遠征して倒せれば費用とは比べ物にならない利益が得られる。

 以前、別パーティに助っ人で参加したから判るが俺たちでは死人が出るのは必至だ。


「えっそうなの? ドラゴンはともかく熊もなしか……シケてるわねこの国」

「アテがあるわけじゃないのか。んじゃまた地道に依頼で小銭を稼ぐとしますか……」

 小銭とはいってもほぼ損害なしで終わることが多いため利益はそれなりにはある。

 少なくとも同格の依頼をこなしている同業者とは雲泥の差で喰ってる飯を見れば一目瞭然だ。

 のんびり評価を上げてからデカイ依頼を受けられるようにすればいいじゃないか、まだグチグチ言ってるサラをそう言って宥めようとしていたんだが。


「おい、冒険者ども!」

 突然大声と共に2人の兵士が入ってきた。

「喜べ喰い詰めどもキリングローカストの討伐遠征、1人銅貨200! 参加者は明日の朝までに昇黄北入り口に集合!」

 そう言うと彼らは足早に去っていった。別の冒険者の店に向かったのだろう。ちなみに昇黄とはここから北方にある都市名だ。

 店中がざわめいているがほとんどの冒険者は参加する雰囲気だ。


「感じ悪いわね、だいたい銅貨200ってなによナメすぎでしょ!」

「落ち着いてくださいサラ様、確かにあまり良い態度とはいえませんでしたが周りの方々は気にしてはいないようですよ」

「だな。ちょっと大将に聞いてみるか」

 キリングローカストとは簡単に言えばデカイイナゴでこの時期に発生しその進路上にあるものを人だろうがモンスターだろうが建物だろうが喰い荒らし続けるらしい。

 店の主人に聞いたところこの依頼はこの時期の風物詩的なものだが中に高額で売れる素材になる固体が混じっているため一攫千金を狙う底辺冒険者に人気が高いそうだ。

 乱戦になりやすく横殴り上等で経験値が稼げるため戦闘能力の低い駆け出しでも旨みがあるという。


「だそうだがどうする?」

「ミゥ森を荒らす者許さない。それに畑の人困るのヤダ」

「あたしも貰いが大きいって言うなら異論はないわ」

 フォルテも賛成のようで静かに頷く。


「なら決まりだな」


 俺たちは早速仕度をして昇黄へと出発した。


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