その14 圧倒的な力
登場しますよ~。
皆がもうすぐ来る事を知り、そわそわしたり、魔法を唱えたり…。やっている事は違うけど自分なりに身を守る為の策なんだとか。
俺は……絶守魔法なんて使えなねぇーしなぁ。突然言われても、無理無理。
「シオンは絶対守護だよ。私が守るから。」
マリーさんがグッと指を突き出した。何か頼もしいなーッ……どんな人なんだろう?ギルド長なのに帰ってくる時歓迎よりも防御を優先しなければならないというね…、どんなけ触るの好きなんだ?
俺の中にはエロ親父みたいな人しか出てこない。
ーーーと。
「カツッ、カツ…」
「来たわよ、来たわよ。多分……、皆!まだ早いわ。魔法はもう少しーーーー」
「あっろっはぁ~~~」
「げっ。」
今1秒でおぅってなって、わってなって、げってなって…。((殴。意味不明
何か凄い(これで綺麗にまとめたと主人公は思っているようだ。)
しかしーーー。
入ってきたのは…どう見ても「女」。白肌の美人だ。格好は南国からきたのか北極から来たのか、アロハシャツに手袋マフラー。おかしいおかしい。
折角の美人が台無しな気がする。
でも…。あんなけ言っておいて、騒いでおいて、このオチかーーー…。
「シオン、気を抜かない方がいいわよ。」
「えッ?」
そう言った時、彼女のスイッチは壊れた。
「マリーまた胸でかくなっちゃってーーっ。ほらほら~~。(ボインボイン)←『マリーさんの胸が動く効果音。』でも肌すべすべで羨ましいわ~~。マリーでも下半身も太くなっちゃったんじゃない?あっ、昔からかーそれは」
(ぶちっ)
マリーさんの何かが切れた。
「って~~マリアは純粋に支援するわ~~~。成長してない身長と……。ファイト☆」
(ぶちっ)
「あっ、新しいギルドの子!?可愛いけどさ~~~尻軽って感じ?何だろうねぇ~~~~」
(ぶちっ…てなる筈もなく…男だし。)
「あっシオンです。」
「は…はぁ?」
名前言ったら睨まれた……。あっそうか、切れて欲しいのかな?
「ミージャだよ。彼女の名前は。アイツ馬鹿だからこういう形でしか戦闘とか挑めないんだよな。純粋に戦いたいから、わざと言ってるんだよ。こういう事。」
コウがこっそり教えてくれた。
ぞくぞくと女子の神経が切れる音がした。
でも…確か、マリーさんはギルド長の事をおそれていた気がする。他の皆も彼女が帰ってくるのをおそれていた筈。
舞台はギルド前広場。
「とうりゃぁぁぁぁぁぁ!」
マリーさんが本気で戦うのを初めて見た気がする。
「鋼魔法剣の舞……」
必殺技を生み出そうとしているのだ。
「うぉぉぉぉぉぉ」
その剣から出た強力な必殺技は一瞬で出て行き、ミーじゃの体の前から全身を浴びる。
お…終わった…。この魔法を浴びて大丈夫なのだろうか?
……俺達は唾を思わず飲み込んでしまった。
ミージャは吹き飛ばされる事も無くその場所で同じ状態。顔はもの凄く挑発的は笑顔だ。
「あはッ。マリーそんなもんだっけぇ~?」
「んぁあ?」
マリーさんが手を抜いたのか?
いや…違う。マリーさんは多分さっきの一撃に本気を出していた筈だ。でも、それでもへたれ無いって事は……
『どんなけ強いんだよ…』
彼女は髪の乱れさえ無い。
「ミージャの絶守壁…。倍ぐらい強力になったわね…」
ぽつり…っとマリーさんは呟いた。
「絶守壁?」
コウはそれに気づき、また対応してくれる。
「自分の体の前に壁を作って自分の身を最大限に守ることだよ。おそらくそれで身を守ったのだろう。ミージャの壁の強度はケタ違いだからな。」
「こっちの番。だねッ」
ミージャは嬉しそうに舌をペロッとすると、魔法を唱える
「絶・闇・光……」
唱えながら手と手の空間に丸い玉が出来る(ドラゴンボールのカメハメハーかよ。)
巨大化するのにかかった時間は役一秒。凄い早さだ。
「だぁ♪」
可愛い声で叫んだのに、それはマリーの体を通過するーーのではなく、かする。今のは絶対わざと外したのだと思う。通過してたらマリーさん死んでただろうし。今の威力なら
「んじゃーー今年も宜しく!」
「い・いやぁぁぁぁぁーーーー!!」
この後…、彼女の正体は残念過ぎる事を思い知らされる事となった。
だれもが引っかからないか?あんなに防備して、皆が帰ってくるのをいやがった訳。
区切ります☆