帰ってきたタイムパトロール・アーム
「海でしょ」
「都会だろ」
ここは時間流の中に浮かぶ駐在所。コントセットも同然なので何をするということもなく、ただ時間と空間が流れていって合流、支流に入ったらもう手が付けられないからあらぬ方向に進まないように見張っている。見張ってはいるがそもそも見張る必要がなぜあるんだ?が疑問なので一度休暇を取ってどこかに行こうという話になった。誰かにピンチに入ってもらって一人ずつ出かけたら、絶対に駐在所にいる間気まずいから別に行きたくもないのに二人で行く。せっかくならキリイと行きたいが、どこかの時空間でそういうミスがあったという話も聞くのでしばらく考えない。
テイラは絶対に海だと主張する。青い空、白い砂浜、輝く太陽!!なんて主張するが海のどこにそんな価値がある。行ってみたら真っ白な砂浜に足の裏を焼かれて、時間流の歪から這い出したアリジゴクに食われてしまう。中身がこぼれるなんていうアクシデントは実際にはまずありえないとガードを固めに考える。俺は絶対に都会だと主張した。
花の都にはかわいこちゃんがたくさんいるともっぱらの噂、観光名所だって事欠かない。あそこはあそこで恐竜崩れの怪獣が暴れたという話を聞いたことがあるが、それを言い出したら東京なんて行けないから数から外す。名所という名所は一回壊されている。いつも、何か、素敵な、ことが、と言いかけたら「そんなこと現実にあるわけない」と図星を突かれた。ぐう。
気がついたらペルシャ絨毯とフランスパンで殴り合い、結局結論は出なかったので旅行先は決まっていない。




