街角の何でも屋?
初めて書きます。
誤字脱字などがありましたら報告お願いします。
本数が少ない電車。
待ち時間が長く座っていたベンチから見える掲示板からたまたま目に入ったバイトの募集。
バイトの募集条件に"能力持ち限定"と書かれていたので、最初は闇バイトではないのかと思ったけど、気になったのでポケットからスマホを取り出し募集用紙に記載されていたQRコードを読み取った。
読み取ると何でも屋のホームページへ飛んで行った、ホームページの1番上にバイト募集が大々的に書いてあった。スクロールをていると猫探しのために猫の写真を載せて情報収集をしていた。それにしてもこの写真のミケ猫可愛い。すっかり見入っていたら、後ろから明るい声で
「お疲れ〜 翠、その猫可愛いね!!」
「うぉ」
急に後ろから話しかけられたので驚いた。
彼女は、川邊 結小学校からの幼馴染。運動神経抜群で、運動部からよく勧誘されているのをよく見る。本人は中学の時の部活でもう満足らしく部活の勧誘にはもう飽き飽きしているらしい。交友関係が広く、そして数少ない私の能力持ちを知っている人物だ。
「結、もう驚かせないでよ」
「ごめんて、そんなに集中して猫を見ていたとは笑、それってどこのサイト?」
「何でも屋の猫探しの参考写真なんだけど…」
「何でも屋って、街角にある所の?」
分からないので、ホームページの1番下に記載されていた住所を見せた。
「街角の所じゃん」
「結、何でも屋について知ってるの?」
「洗濯機の排出ホースが水浸しになったって話したじゃん?」
そういえば前に洗濯機の排水ホースが劣化していたので床が水浸しになり、いつも利用している水道業者が定休日で別の水道業者に頼もうとしたが悪徳業者に当たりたくなかったので、評判が良かった何でも屋に頼んだという話を聞いた。
「その時に頼んだのが街角の何でも屋なんだ」
「へぇ、よかったじゃん。あんなに悲惨な状態だったのに一人で片付けしてたら相当時間かかってたよね。」
「マジそれ!あの時は、『何でも屋に頼んで良かったァ-!』って心底思ったよ。」
結は何か思い出したように、少し早口になって話だした
「そういえば!、水道管直す時と部屋片付ける時に、水を操る能力使ってたんだよね!!それで、水の動きを止めて水道管直したり手が届かない場所の水を操って取ってたんだよね。」
(水が自由自在に操れるのなら片付けるの簡単そうだな)
「家が水浸しになったらその人に頼んでみようかな」
「いいと思う!しかも、その人がちょー!かっこよくて黒髪ロングで女性だったんだあれは女子でも惚れるわ」
結がここまでゴリ押しするなんて珍しいので少し見てみたいなと思った。
「マジかっこよかったから、とりあえず1度見て欲しい」
「まぁ、機会があったらね」
ふと、猫の写真を見てすっかり忘れていたがスクロールしたらバイトの募集中の画面が出て何でも屋について調べてたのを思い出した。
バイト募集中の画面を開いていたら結がスマホを覗き見したのか後ろから
「えっ!?、ここバイト募集してるの!?」
「らしいね」
「能力持ち限定かぁ、翠応募したら?、ちょうどバイト探してたんでしょ?」
(確かにバイトを探してはいたが、ファミレス・コンビニ・ファーストフード店とかのことを想像してた。何でもという幅広い範囲加えて能力持ち限定いう条件がありどのようなことをするのか想像がつかない。)
翠がどうしようかと迷っているのを見かねて結が勝手に翠のスマホを取り履歴書を打ちだした。すかさず翠がスマホを取り返そうと手を伸ばしたが、結はスマホを上に掲げて打ちだした。翠は背伸びをして必死に取ろうとしたが届かなかった。なぜなら翠と結の身長差は20センチ届くはずはない。それを踏まえて結はスマホを上に掲げて打っている。結は翠が届かないのが楽しいのかニヤニヤしながら打っている。
翠はその表現を見てムキになり制服の紐リボンを掴み引っ張った。すると結が待っていた翠のスマホが落ちそうになり慌ててキャッチしたがそれと同時に履歴書を送る送信ボタンも押してしまった。
「あぁー!!、翠がリボン引っ張るから打ちかけで送っちゃったよ!!」
「ちょっと待って、嘘でしょ!?」
すぐに、何でも屋から折り返しのメールが来た。そこには、明日面接に来てほしいという内容が書いてあった。
「明日のバイトの面接頑張ってね!!」といい結は逃げるように電車に乗っていった。
私は、ひとまず喜ぶべきなのかよく分からず混乱していると結が乗った電車がドアが閉まり。電車に乗れずまた1時間待つことになった。
見ていただきありがとうございました。