表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ボクの異世界黙示録  作者: 遊戯九尾
第三章 賑やかになるギルド
15/22

魔法の練習

 仕事用の必需品を買った渚とシェスティは、翌日、魔法の練習を裏路地の空いたスペースでしていた。


「斬鉄の風よ、舞え!『バスターウィンド!』」


 黄昏の杖から放たれた風魔法は、渚が適当に設置したターゲットをズタズタに切り裂く。

 続いて別の魔法を試す。


「癒しの草花よ、我らを救え!『ヒーリングフラワー!』」


 今度はシェスティと渚の周りに花が咲き誇ると、傷や疲れが幾分か取れていく感覚を感じた。

 戦闘だけでなく回復までできるとなると、渚は頼れる仲間になりそうだと思った。ただ、できるのはあくまでまだ中位魔法まで、上位魔法とまでなってくるともっと修練が必要だった。


「上位魔法は使えないの?」

「レベル7以降の魔法はまだ使ったことがないわ。試してみる」


 そうしてシェスティは杖を構えると、呪文を唱え始めた。


「精霊の聖樹よ、我らが苦痛を救い、我らが敵を貫きたまえ…『イグドラシル!』」


 イグドラシルと唱えると、巨大な木が生え、ターゲットをぐちゃぐちゃにする。だがここで魔力が切れたのか、シェスティはくらっとすると倒れかけた。


「わぁあああ! 大丈夫⁉︎」

「大丈夫…魔力切れを起こしただけだから…それで酔っただけ」

「少し休もう? こんなことでエーテル薬を使うのも勿体無いし」


 そうしてシェスティと渚は2人で休むが、そう言えばとシェスティは気になることを言った。


「渚はその銃で戦ってるのよね? その銃、普通の銃には見えないけど、どこで買ったの?」

「あーこれ? 依頼先で拾った。確か…魔弾の射手…だっけ、アーティファクトクラスの品らしいんだけどよくわかんないんだ」

「魔弾の射手⁉︎ それって、天才銃技師ザミエルが作った銃の総称じゃない!」

「知ってるの?」


 渚がそう聞くと、シェスティは当たり前よ! と言いながら説明した。


「魔弾の射手はね、銃技師ザミエルと呼ばれるお方が作った最高級の銃なのよ! この世にその名を冠する銃は何十丁と存在するけど、そのどれもが素晴らしい性能をしているの! しかも渚の持つその銃、もしアーティファクトクラスならザミエルの遺作とされたもので、あらゆる物を貫く強力な力を持ってるのよ!」


 そうシェスティが説明するが、渚はやや不満げに答えた。


「うーん、確かにこの銃は強いんだけどね、欠点があるんだ」

「欠点? それって何?」

「なんか、ボクが普段行く店で聞いた話なんだけど、オリジナルのバレルが失われているらしくって、今はレプリカのバレルが使われてるんだけど、あまりの威力に耐えられなくて、12発しか撃てないの、ああ勿論、その場でバレルを交換すれば継戦はできるんだけどね」

「だから背中に数本予備のバレルを背負ってるのね」


 渚の背中には、魔弾の射手を入れるケースとバレルが数本背負われていた。それを見てはシェスティは渚に聞く。


「渚は魔法を使わないの?」

「使わないなぁ、使い方すら習ったことはない、でもボクにしかできないことはあるよ」


 すると渚は立ち上がると黒髪がサキュバスの白い髪へと変わり、銃を握ると、言葉を発した。


『アイジングニードル!』


 その言葉を言った途端渚の魔弾の射手が青白く光り、エネルギーのこもった弾丸が装填される。そしてそれを撃つと、長く細い氷の棘が発射され、ターゲットを貫いた。


「これは…何? 魔法にしては詠唱がなかったけど、まさか、渚は無詠唱で魔法を使えるの⁉︎」

「そんな大層なことはできないよ、ボクが今使ったのは能力の模倣だよ。ボクはねサキュバスの能力でね、能力者の体液…この際血とでも言っておこうか、それらを摂取することで、その能力を模倣して、魔弾の射手で撃つことができるの」

「凄い能力じゃない! サキュバスってそんなこともできるのね!」

「まぁ、流石に能力者にすけべする程勇気はないから、殺した相手の血液を舐めて能力を得てるんだけどね」


 それってサキュバスじゃなくてヴァンパイアじゃない? と突っ込まれるが、渚は知らないふりをして、次の弾丸を装填する。


『ヴェノムアシッド!』


 今度は酸性の毒の弾が撃たれ、ターゲットが溶けた。それを見たシェスティはおおーっと声を上げる。


「これって魔力を消費してるの?」

「ううん、魔力とは別に精力を消費してる、魔力はボクの翼による防護や、飛んだりするのに使うよ」

「精力って、渚もやっぱり…スるの?」

「しないしない、まぁおにぃちゃんは別だけど」

「それって余計に不味くないかしら…」


 シェスティがジト目で渚に聞く。それを見た渚はさぁさ次々! と話を逸らした。


「そろそろ魔力も少しは回復したんじゃない? 帰ってご飯にしよ?」

「うん! わかった!」


 そうして2人はナハトヴォルフのギルド内に帰る。するとギルド内は騒然としていた。


「どうしたの? なんか騒がしいけど」

「あぁ渚とシェスティか、それが、新たな依頼が出されたんだが厄介なもので困ってたんだ」


 厄介なもの? と思った渚は依頼内容を見る。するとそこにはこう書かれていた。


『イストリア所属、陽宮 永戸の抹殺』と…。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ