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ボクの異世界黙示録  作者: 遊戯九尾
第三章 賑やかになるギルド
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大商店街での買い物

「すごい! 色んなものが売られてるわ!」


 列車から降りて街に降り立つと、そこは様々なものが売られている大商店街になっていた。

 あまりにも壮観な光景に、シェスティは目を輝かせる。


「まずはキミ用の服を買わないとね…ボクのお古じゃなんかやでしょ」

「そうね、旅にも使える服を買いに行きたいわ」


 と言うわけでまずは服屋に行くことになった。たどり着いた服屋はイストリアにも制服を用意している正式な所で、渚の服もここで用意されたほど,高品質な服装を揃えていた。


「いらっしゃいませ、今日はどのような服をご要望で」

「この子に合う服装を選びたいんだ、魔法使いのジョブをやるんだけど…」

「でしたら! 最新の防護ローブはいかがでしょう? 炎、氷、雷,なんでも防ぎますよ!」

「これにする?」

「これにする! 色は何があるのかしら」


 様々な色のローブの中から、シェスティは黒のローブを選んだ。渚の色とお揃いにしたかったからだろうか、試着室から出てそのまま買った時のウキウキした姿は渚もほころんだ。


 続いて向かったのは魔法を使う際の杖を選ぶ店だった。様々な形と宝石のついた杖が、ショーケースに並べられている。


「お嬢さんが使う杖を選びたいのかい? そうだなぁ、まずはこの森林の杖はどうかな?」


 樹木と青い宝石のついた杖を持ち、試しにシェスティは振ってみる。すると、杖がバチバチと火花を放ち、シェスティから離れた。


「ダメだったか、なら……この水流の杖はどうかな?」


 鋼鉄製の少し重たく、先に水色の宝石がついた杖を持ち、シェスティは試しに振る。すると今度は店の中のショーケースが全部割れた。


「これもダメか……ならどの杖がいいか…………森林の杖の方が反応は良かった。それに近い杖は……待てよ」


 すると杖を売る店主が一本の杖を取り出してきた。その杖は、削られた頑丈な木でできていて、先にオレンジ色の宝石がついていた。


「黄昏の杖。魔術界では滅多に使いこなせる奴はいないとされた杖だ、試しに握ってみるといい」


 言われるがままシェスティはその杖を握る。すると、シェスティの体から不思議な力が湧き上がってくるのが感じられた。


「やはりそうだ……その杖はエルフがよく使う、キミにもその杖の素養があったのだろう。少々値は張るが、その杖を売ってやろう。上手く使いなさい」

「ありがとうございます!」


 シェスティの杖も買え、残すはマジックアイテムのみとなった。


「ええと、必要物はアイテムボックスと、魔力回復用のエーテル薬、それと冒険用の回復薬…その他沢山だね」

「こんなところで買えるの?」


 見た目はごく普通のコンビニだった。中に入ると、様々な冒険の品が売られていた。


「ここは潰れたコンビニを改装して作ったアイテムショップなんだ、さ、必要物を買うよ」


 渚に言われた通り、アイテムボックス、エーテル薬、回復薬など、様々なものを買っていく。ついでに渚は、ジェフリーに頼まれた品もここで買って行っていた。


「よし、これだけ買えればあとは十分だね」

「でも帰り道こんなにたくさん持って買えれないわよ?」

「そこでアイテムボックスを使うんだよ、こうやってね」


 買ったものを次々とアイテムボックスにぶち込んでは、荷物の量を最低限まで減らす。手持ちの荷物は、回復薬とエーテル薬くらいにした。


「よし、買い物は終わり、帰ろっか」

「うん!」


 帰りの列車の切符を買い、駅のホームで渚達は列車が来るのを待つ。そんな時、シェスティが口を開いた。


「ありがとう、私のためにこんなに物を買ってくれて」

「いいよいいよ、これから仕事を共にする仲間だし、準備は周到なくらいがいいからね」


 いつの間に買っていたのか、オレンジジュースをシェスティに差し出す渚、シェスティはそれを受け取ると、二人で缶を開けて飲んだ。オレンジの酸っぱいながらも甘い感覚が口の中を走る。


「仕事って基本的に何をするの?」

「殺人、強盗、裏社会の事ならなんでもするよ、まぁウチのギルドはちょっと変わってるんだけど」

「変わってるって?」

「イストリアと提携を結んでるんだよ。だから来る依頼がほとんどイストリア関係だし、彼らの不祥事や彼らでは止められないことをやるの」


 それを聞いたシェスティはすごい危ない事じゃないのかと思った。明らかに普通の人がやる依頼じゃない。だが渚は涼しい顔で言った。


「確かにちょっと怖いよ、でもこれは誰かが背負わなきゃいけない事だから、だからボク達が背負ってるんだ。大丈夫、こう言うのを背負ってるのはボク達だけじゃないから」


 あははと笑う渚、その笑顔の意味がわからず、シェスティは首を傾げるが、気にしなくてもいいよと渚に言われると、飲み干したオレンジジュースの缶をゴミ箱に捨てた。そうしているうちに列車が駅のホームに到着する。


「どれだけ厳しい仕事で頭でも、いずれ慣れてくよ、大丈夫、ボクがついてるから」

「渚……」

「心配しないで、キミの背中はボクが守るから」


 そう言っては2人で列車に乗り、渚とシェスティは、夕焼けの列車内でゆったりとした体勢で眠り始める。2人とも買い物で疲れていたのか、眠っている時の顔は、ぐっすりと、夢の中に入り込んでいたのだった…。

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