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ユリウス帝国へ

レオンたちは療養所だか収容所だかよくわからない隔離施設を飛び出し、空を飛んだ。

もちろん一同の後をシエルや近衛騎士団が追いかけてきた。


 レオンに抱きかかえられたエマが心配そうに、

「だ、大丈夫かしら?」

「大丈夫っすよ。俺の能力を舐めないでくださいよ」

「レオンって兵士さんだった時代は何してたの?」

「さぁ、なんでしょうね」


 レオンはにやりと笑って、魔法をいくつも発動させた。

 透明化の魔法、速度上昇の魔法、罠の魔法、デバフの魔法、視界妨害の魔法など様々な魔法を使う。

 さらにスピードを上げる。エマが吹き飛ばないように、抱きかかえる腕に力を込める。


 ノノはレオンと並んで飛んでいて、

「どこにその帝国はあるんだい?」

 と涼しい顔で尋ねてきた。

「ここから、北西の場所にある国の隣くらいか?」


 シエルや近衛騎士たちも食らいついてくるが、数は多くない。近衛騎士の一部が脱落したようだ。

 ここまで残っているのは本当の手練れだろう。


 今現在、レオンは全力を出しているから、これ以上、撒くのは正直しんどい。

「どーすっかなー」

 レオンが悩んでいると、ノノが「いい案があるよ」

「いい案?」

「こうすればいいんだろう?」

 そう言ってノノは大風は発生させ、シエルたちをはるか後方へと吹き飛ばした。

 もう戻っては来れないだろう。


「すげーな」

「まぁ、これくらいは」

 ノノのお陰で無事に不法に違法に国外へ安全に脱出することに成功した。この国を超えれば、無事にユリウス帝国に辿り着く。

 レオンたちが降り立ったのは隣国の寒村である。

 着の身着のままで国を脱出し、無一文だ。

 どうするべきか途方に暮れようとしていたら、一人だけ追いついてきた人間がいた。


「待ってください!」

 シエルだ。

「お前、すごいな」

「諜報部を舐めないでくださいよ」

「変わった魔法を使うわけだ。追尾の魔法か」

「そうですよ」

「じゃぁ、お前の全財産全部出して、帰れ」

「帰りません! お付き合いします!」

「邪魔だぞ。仕事を無断で長く休むとクビになるぞ」

「うるさいですよ! これも仕事のうちですよ! それに、確かめたいこともあったんです。ユリウス帝国に出した斥候が誰一人として帰ってこないんです」

「そりゃ斥候が低能だからだろ」

「うちの国の実力を馬鹿にしないでください。あなたの故国を追い払うことまではできたんですから」

「そりゃそうだろ。俺の生まれた国は能力が馬鹿低いからな。勝てなかったらマズイぞ」

「そういう言い方はないと思いますけど」


 シエルのおかげで、現地の大使館で必要なものを用意することができたが、ユリウス帝国は現在、商人ですら入国を拒否する鎖国状態にある。

 だが、行かなければならない。そういうわけで、違法に不法に侵入することになったのだった。

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