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処刑台のエマ

 ユージェニー様のご神託様によって、エマさんが処刑されそうになっている。王は目を覚まさなかったのだ。

 王の傍らでずっと癒やしの魔法をかけ続けてきたユージェニーさんも今日だけは広場にやってきていた。王よりも王に愛された女の処刑のほうが大事らしい。


 エマはいつものように穏やかな表情で、執行人に連れられて広場のギロチン台へと歩いていく。首と腕を役人がくくろうとしたところを、覆面をしたレオンが飛行魔法で乱入し、役人を拘束魔法で羽交い締めにする。

 エマを抱きかかえ空を飛んだ。


 その場にいる兵士や神官たちがレオンとエマに攻撃魔法を向けるが、魔法障壁によって攻撃は貫通しない。

「奥方。本気で飛ぶので辛いでしょうが我慢してください」

 エマはレオンにしがみついて、叫んだ。

「レオン! 城へ! 王の部屋へと向かってちょうだい!」


 レオンは驚いた。

「なんでですか!? 捕まりますよ! 王は寝てますよ!」

「お願い! 起こすから! これは、命令、です!」

 エマはレオンに命令をしたことはない。だが、今、ぎこちなくとも命令をした。


 レオンは命令には従うしかない。いざとなったら、本当に大天使に戻って蹂躙しまくろう。それで、エマに事情を話そう。

 二人の後を唯一追ってきたものがいた。聖女ユージェニーである。

 聖女なだけあって、魔力が高いからか飛行魔法のスピードは高いし、訓練したのか練度も高い。だが、聖女ゆえに攻撃魔法の類は一切使えないようで、ただ追いかけてくるだけだ。


「レオン! 王に当たらなければ、王の部屋の壁を壊しても構わないわ! 王に会うことを優先して!」

「わかりましたよ!」

 城が見えてきた。レオンは魔法で王の部屋の壁を破壊し、侵入した。

 王は依然ベッドに横たわっている。


 エマは枕元に駆け寄り、

「レゼル陛下! エマです! ガレット様から魔石を受けっ取ったことは聞いています。こちらにお戻りください!」

 レゼルはどこに行っているんだ?

 かのと良い、変な男といい、自分といい、エマといい、他所を彷徨う連中が多すぎる。


 聖女が追いついてきて、声を張り上げた。すごい剣幕だ。

「陛下から離れなさい! この痴れ者ども!」


「エマは痴れ者ではないよ」

 男のやや大きめの声がハッキリと部屋に響いた。そして、ゆっくりと起き上がった。

 エマを見てから、レオンを見て、ユージェニーを見て、背後にある壊れて穴が空いた壁を見た。

「どういう状況なんだ、これは?」

 当たり前に困惑する王にレオンはだろうなと思った。

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