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レオンとジジイの会話

 レオンはエマに言われた通り、教会のジジイの元へと急ぎ、エマの紙を渡し、事情を話した。

「奥方は王の秘密とやらを守るために、王妃の良いようにさせる気だ。このまんまだったら、国家転覆罪で処刑になっちまうかもな」

「なんと……」

 ジジイは口をあんぐりと開けたまま黙ってしまった。


 レオンはまくしたてるように、

「あんたが王の秘密を知る奥方の監視役だってのは知ってんだぞ。なんとか王に王妃を説得させろよ」

「ワシがエマ様の監視役だと? 確かにお主にはそういう風に見えても仕方ないか」

「違うのかよ!?」


 ジジイは椅子に座り直し、

「最初は政略結婚で夫婦になったが、最後は王にとってエマ殿はとても良い友人になったんじゃ。この村の教会には神父はおらぬし、エマ殿が周辺の貴族から侮られて酷い目にあっては可哀想じゃし、ワシも王宮や中央の教会や神殿の政治が煩わしくなって、隠居したくなってこの教会に来た。いわば、後見役じゃな」

「信じられねーな」

「信じずとも良い。ワシも王もエマ殿を信用しておる。離縁になったのは、エマ殿の実家をわしらが信じられなかったからじゃ。信じなくて正解じゃったんじゃがな」


 レオンはジジイが王の秘密を否定しなかったことを気になった。

「あんたは王の秘密とやらを知ってるんだな」

「お主は詳細を知らぬのじゃな。さてはエマ殿と王の会話をたまたま盗み聞きでもしたか」

「まぁな。その時、詳しくは二人とも話さなかったけどな」

「二人は迂闊じゃのう。知っておるのはエマ殿とワシだけじゃ。ワシはこの秘密を墓場まで持っていくぞ。お主が何をしてもワシは口を割らぬ」


「何もしねーよ。王妃が秘密を知らないってことは、知られると教会からもヤバい奴か」

「言えぬが、エマ様のことは王に伝える。じゃが、ワシは王を守るために生きておる。期待はするな」

「奥方が処刑になったら、俺の本気見せてやんぞ」

「王と王族方には手を出してはいかんぞ。王妃様が癇癪持ちだとは聞いて折ったが、困ったのう」

「ふざけんなよ、ジジイ」

 レオンは吐き捨てて、館へと戻っていった。

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