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願望バトルロワイアル  作者: 未来凛
第一章 鼓動
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第一話 戦い

視界がブラックアウトし、目が覚める。


何かの薬品をかがされたようだ…


「はぁ…クッソここは?」


辺りを見渡すと結構な人数がいた。


「ここが会場か…」


よく見ると戦争で活躍をしている”持つもの”や芸能活動に”持つもの”の力を使うアイドルがいた。


俺も戦争に参加してる時に見かけたことのある”持つものが”何人もいた。


他にも有名な人々が集まっている。


「うわぁ…ガチなん?」


腰を抜かし、呆然としていると見慣れた金髪の鎧を着た女性が近づいてくる。


「貴様、大丈夫か?」


「ああ、すまないな。少しびっくりとしていて…」


「なるほど…だがこれだけで腰を抜かしていたら後が持たないのではないか?」


と、その女性はニヤッとする。

その笑みに俺は懐かしさを覚えた。


「ああ、貴様も参加していたのか、アベルト。」


「あんたもか、ミレイ。」


「ほぉ…あの武器商人がか。道理でそんなにガチャガチャとしていたわけだ。」


「それこそあんたも最後の女騎士だろ?主を守らずにこんなところにいるもんなぁ。だからガッチャンガッチャン歩くたびに音が鳴っていたわけだ。」


「「はっはっは」」


「本番で会おう、貴様を八つ裂きにしてやる。」


「こちらこそ、あんたをハチの巣にしてやるぜ。」


と、ミレイと離れる。


その五分後ぐらいだろう、アナウンスが流れた。


≪只今より、第一回バトルロワイアルを開始します。≫


「なるほどね、”知らせる者(アナウンサー)”か。」


指定範囲内に声を伝えることができる”能力(アビリティー)”だ。これに”洗脳する者(マインダー)”を組み合わせると集団催眠の出来上がりって訳。


この戦法が一回とある国の内戦で使われたらしいが、効果は絶大だったらしく、五年も続いた内戦が一瞬で終わった。


そこからこの2人は最重要監視指定人物となったらしいが、それ自体が噂なので真実かどうかがわからないってのがつまらない所だな。


「んで始まるの…か…」


また気が遠くなり、次目が覚めた時には


「どこだよここ…」


ビルに囲まれた広場らしき場所に立っていた。


道は三つ繋がっており、通れば大通りに出られるだろう。


俺は後ろが壁になっている所に腰を下ろし、風呂敷を広げる。


「さて、開店だな。」


そう、俺の二つ名は”武器商人”。己が戦う時も商売はする。


だが、こんなところに人が来るわけもなく、気が付くと開始から三十分ほどたっていた。


「まぁ、こないよな。」


のんびりとしていると正面の道から1人近付いてくる。


男性のようだ。剣を持っており、ガタイは良くない。


「おう、いらっしゃい。」


「あんたここで何やってるんだ?」


「え?商売。」


「ふーん、ならなんか武器をよこしな。」


と、剣の先を突き付けてくる。


「ははははは、それは当たったら”斬れる”だろうね。」


「ああ、そうだ。だから早く渡せ!」


「嫌だ。金か弾を払え。」


「ふざけるな!」


剣を振り上げ、俺の腕に向かって振り降ろす。


普通なら切れるだろう、だが、能力を張らせていただいた。


「な、なにいいいぃぃぃ!?」


只の布が鋼鉄の剣を弾いたのだ、驚くのも無理はない。


「はっ、甘ぇよ。」


驚いた隙に銃を抜き、撃つ。


「っち!”ライト”!」


「うわっ!?」


急に男から光が漏れだす。


「くっそ!”光る者(ライター)”か!」


「よく知っているな!俺の能力は”光る者(ライター)”!そのまま斬り伏せてやる!」


「困った、これでは”見えない”ではないか。」


と、また能力を張る。これで光の中でも見えるようになった。


「おっと、お返しだ。」


斬ってきた所をそのまま相手の利き腕を撃ち抜く。


「ぐああぁあああ!?な、なんで見えてるんだよぉ!?」



「ああ、冥途の土産に教えてやろう。俺の能力は”嘘を付く者(フェイカー)”言葉を発した時、範囲を指定することができ、その中の言葉は反転するって言う能力だ。例えば、さっきの様に”斬れる”これを指定したため、その言葉の意味は反転し、”斬れない”となる。」


これを告げると相手の顔がみるみるうちに青くなり、言葉を発する。


「な、何だよそれ…化け物が!」


「結構便利なんだけどねぇ…それに…」


男の頭に銃を突き付け、言葉の続きを紡ぐ。


「”持たぬ者”からしたら俺たち”持つ者”なんて全員化け物だろ?」


微笑を浮かべ、男の頭を撃ち抜く。


「じゃあな、上でまた会おう。」

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