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助手席  作者: 狸
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田中さん

授業が始まる5分前には紙に書かれている車の前で待っていてください。と入所日の日に言われていた

53と書かれた車の横で立っているとさっきまで話していた彼がこちらに気づき小走りで駆け寄ってきた。


「ちゃんと来てるねw53号車?」


「そうです。」


「あらぁ〜。俺じゃなかったけど頑張ってね。」


「はーい。」


俺じゃないと言われた時不安が一気に襲ってきた。

誰であれ緊張することに違いはないが彼が今回の担当だったなら幾分かマシだった。


彼の名前を聞きそびれた。ならこの田中さんは誰なのだろう。

チャイムとともにこちらに向かってきたのは中性的なおばさんだった。


「橋元さん初めてだね?」


声が大きく圧が強い。


「はい。そうです。」


「操作方法はなんとなく知ってるね?先ずはまっすぐ走行する練習から始めるから。」


彼女に圧倒されるまま言われた通り発進すると


「そのまままっすぐ走ることだけを考えて。」


そんなことを言われてもどれほど踏み込んだらいいかもビクビクしている私には到底無理な話だった。


「ふらついてるのわかる?」


「目線を遠くに。」


等々色々言われるもののキャパオーバーの私には焦る事以外の何物でもなかった。


なんとか無事に最初の技能を終わらせるものの次の技能を取るのが億劫になった。


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