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命の教科書  作者: ベル
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転移、それは異世界転移ではない

自分自身への戒めを込めての執筆です。


 胸が痛いというのは内緒です。

対相談者さんとの距離を取る事というのは、相談者さんの助けとなると同時に、話を聴く側の身を守るためにすごく大切な事なんです。


 まず最初に、相談者さんとの距離。と聞いていまいちピンとこないかと思いますので、噛み砕いて一言で言うのであれば、関係です。

 

 相談者さんとの関係。

 なんでも話せる友達なのか? 親友なのか?

 恋愛感情を抱いた恋愛関係なのか?


 それとも、冷たく突き放した事務的な関係?



私が、誰かの相談にのる上で一番心がけた事は事務的にならない事です。

 皆さんはいかがでしょうか? 誰かに話しを聴いて欲しい時や相談にのって欲しい時、事務的な受け答えをされたらいかがお思いになられますでしょうか?


 何らかの形で各市町村にある自治体や公共のサービス、医療機関などで何らかの相談をした方ってあると思います。


 私も人並みに沢山あるのですけれど、そういったところでの相談という場合、どこか機械的な冷たさで突き放すような感じ。話を聴いてもらっていない。適当にあしらわれているような感じがじませんでしたか?


 その方法が間違っている。とは言えないのですけれど、私たちが相手にしているのは生身の人間であり、心を病ませている人なんですよね。


 そういった人達に前述の事務的な対応をしたら、どう感じると思いますか?


 話しを聴いてもらえなかった。全ての相談者さんが、そう思うハズですし、二度と相談になんて来ないですし、必要な時に頼りたいと思うはずがありません。


 そんな事務的なのり方をしていたら、絶対に助けられないと思います。 


 あくまでも、私の持論ではありますけれどもよろしいでしょうか?


 何らかの悩み事や問題を抱く人の相談というものは一度や二度では解決されませんし、ましてや死に直結しているのであれば、一度や二度では済まないのです。


 ですので、永続的に関わる事が重要になってくるのです。


 その為の距離。その為の関係です。




 さてさて、この距離の取り方なのでありますけれども、何度も話しを聴いたり相談に乗ったりしていますと、距離というものがなくなってきてしまったり、関係が変わってしまうものなのです。


 つまり、転移や逆転移というものです。



 転移というものを簡単に説明するのであれば、相談者が聴き手に、好きだったり嫌いだったりの感情を抱いてしまうこと。

 

 逆転移というものは、その逆。聴き手になる側が相談者の事に対して好きだったり、嫌いだったりの感情を抱いてしまう事をいいます。


苦い話しなのですけれどもよくありました。



 私に好意を抱かれた話もあるのですけれども逆に私から、好意を抱いてしまったのは、失敗です。

 皆さんもそんな経験あるのではありませんか? ラブレターを出したり告白をしたり。そこで、両想いが成立して付き合う事になる事が出来ればハッピーなのですけれど、残念な事にそうならなかった場合、その人との関係が終わってしまい、態度が急変したり、素っ気ない態度をとられて悲しくて切ない経験をした事、ありませんか?


 相談にのるという事はそういう事なのです。



 距離が解き放たれた後の責任を負える覚悟がおありであれば、如何様にしても構わないのですけれど、


距離を取る。という事は自分も相手も守るためにとても大切なのです。






距離を取るという事は転位や、逆転位というリスクもあるのですけれど、逆に、相談者の精神分析が出来る。というメリットもあるのです。

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