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短編:詩&エッセイ

目をつぶって空を見上げる。

作者: 尖角

目をつぶる。


そうすると、心が少しだけ落ち着く気がするんだ。



そして、空を見上げる。


そうすることで、僕の心が洗われるような気がする。




雨が降っていたら、僕の心は綺麗になる。


ゼロに戻る。 リセットされる。 僕の心は元に戻る。






嫌なことを忘れたい。


そう思って、目をつぶる。 そして、空を見上げる。


晴れていたら、そこには青空が広がっている。


どこまでも、どこまでも、果てしない青が広がる。



その中に、暖かい色がひとつだけ混ざっている。


それはまるで、君の存在。 僕が想う、ただ一人の存在。



大好きで、大好きで、夜も眠れないくらい想っている。


「好き」と伝えるには、少し勇気が足りなくて、


「愛してる」と言うには、かなり恥ずかしくって。





僕の気持ちをまだ君は知らないだろう。


だけど、僕は君にこの想いを知られたくない。 隠し通したい。


別に、僕は好かれたいわけじゃなく、見ているだけで十分。



それ以上は求めない。


僕の人生で、君を見つめている時間が最も幸せ。



他の人よりも感覚が少しずれているのかもしれない。




好きな人に彼氏がいても、僕は気にしない。


その人のそういうところも含めて好きなわけだから。



僕は僕。  不幸に生まれたから、こんな人生でも仕方がない。





僕は必要以上に求めない。 今の人生でも満足している。



君を眺めることしかできない、ちっぽけなこんな僕。




「好き」と言えない僕。 一歩が踏み出せない僕。


恐怖を覚えたわけではないけれど、


この気持ちを君に知られることが、少しだけ怖いんだ。





明日と今日では世界が変わってしまう。


そんな気がするんだ。  それだけは、絶対に嫌だ。









だから、僕は隠したい。




だから、僕は空を見上げる。



こぶしをギュッと握って、空を眺める。





















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― 新着の感想 ―
[一言] 読ませて頂きました。 素敵な詩でした。何かキュンとしました(笑) 切ないけど爽やかさが伝わってきました。 タイトルもまたイイです。ありがとうございました!
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