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仕度

「井ノ川、農具関係任せていいか?鉄製のがなければ発注してくれ。多少離れた所で開拓としても、俺たちの誰か一人が走って行き来すれば納品時にここに問題なく来れるはずだから」

「うん、高橋、分かったよ」

「それと辰徳は布関係を頼む。服もだし、カーテン用の布とか、リネンなんかもいるだろうし、時間があればベッドなんかの家具も買ってマジックバックに保管しておいてくれ」

 高橋は赤髪が持っていたマジックバックの所有者を俺たち4人にしたものを辰徳に渡した。


「ベッドは分かったけど、他にどんな家具がいるんだ?」

「そうだな。テーブルと椅子は当然だけれど、調理器具や皿なんかもあれば合わせて買っといてくれ。俺は馬車と馬を買いに行く。できたら家畜も買いたいけど、村長のトボガンさんに聞いてみたら離れた王都じゃなくて途中にある中規模都市で勝った方が良いって言われてたからな。他の家畜はそっちで買う事にしよう。で、山田は食料品を買っといてくれ。お前のはこっちのマジックバックい入れておいてくれ。あ、いや、辰徳のマジックバックと交換してくれ。たしか、そっちのは時間停止がついていたよな」

 ということで、俺と辰徳がマジックバックを交換し、夫々に振り分けられた仕事を開始した。


 市場は大きな天井と柱だけの建物で、中に出店みたいな肉屋や八百屋が雑然と並んでいる。

 肉もだが、塩や胡椒、葉物野菜から果物まで手当たり次第購入して行った。


 開拓団は全部で2回に分かれて王都から出発するそうだ。

 俺たちは第1回の旅団の一員となる。

 既に国の方で村長宅と村の広場に共同の井戸は掘ってあるらしい。


 自前の馬車が無い者も多く、基本徒歩のスピードでの移動となり、王都から5日間かかるらしい。

 途中途中の村に宿泊しながらの移動になるそうだ。

 各村ハズレにのっぱらがあるのでそこで野営をするのか、宿のある村なら自前で宿に泊まる事もできるらしい。

 だが、開拓団に参加する様な奴は、大体が食い詰め者なのだ。

 俺たちの様に自前の馬車を用意できる様な人は少ないらしい。


 この時期植えられる植物の種や苗も、俺たちは村長に聞き取りをし何を育てるのかを決め、王都で既に購入しているが、大半の者は現地で安価に配られる麦を栽培するそうだ。


 役場のおじさんに聞いた所、別に農業指南役の人などおらず、夫々が勝手に耕した土地を所有し勝手に好きなモノを撒き、5年を過ぎれば収穫物の60%を納税すれば良いとのこと。


 4対6は高い様に思えるが、この世界では大体こんなものらしい。

 まぁ、農作物が60%税として徴収されるのならば、自分たちの食べる分だけは手元に残る様に小作に作らせて、自分たちは村の周りの動物や魔物を狩れば良いだけなので問題は無い。

 

 後は出発まで馬車を御する事が出来る様に習わないといけないな。

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