表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/14

05 魔力の感じ方

すみません遅れました

「ここは……」

私は目を覚ました。

「あらおはよう。よく眠っていたわね。寝顔も可愛かったわよ」

顔をあげ声が聞こえた時瞬間とても血の気が引いた

「もっ申し訳ありません。お嬢様」

私は言い訳を考えていた。前だったら言い訳なんて考えたこともないのに。私は……。

「焦らないでいいわよ。だって私が魔法を使って眠らせたもの。貴方どうせまともに寝たことないでしょう。あんな環境にいたんだもの」

お礼を言おうとしたその時……部屋のドアが行き良いよく開かれた。

「おい!レミルラこれはどういうことだ!なぜ黒髪を屋敷に連れ込んだ!私は許可せんぞ!おいそこの黒髪を引っ張り出せ!」

男の合図とともに数人の鎧を着た人たちが私を掴んできた。抵抗するがわかっていた通り意味がなかった。

「あらお父様いらしてたんですの?申し訳ありませんわ。影が薄すぎて気づけませんでしたわ。それよりも私のものを勝手に触らないでくださるかしら?」

お嬢様は思っているよりも口が悪かった。

「そもそもお父様は私には逆らわないはずでは?お父様が行った悪行を国にバラしても構わないのかしら?それともお父様が関わったあの実験についてもバラしたほうがいいのかしら?」

お嬢様はこの男の手綱を握っているらしい。

「チッ、その黒髪を離せ」

男がそう言うと、私の両腕は開放され、男と兵士は部屋から引き上げていった。

「あのーお嬢様あの人は………」

「アイツはアルカ・ホワイト。私の父親よ悲しいことにね」

お嬢様は本当に悲しそうな声で話した。

「お母様は今どこにいるか分からないわ。私が5歳の頃に家を出てそれから行方不明よ。出ていった理由は検討が付いてるけどね。………しんみりしちゃったわね。さっ切り替えましょう。これからの事だけど、貴方には色々覚えてもらわないといけないわ。戦い方から正義作法まで幅広くね、最初は私が教えてあげるわ。」

お嬢様はごまかすかのように手をたたき説明を始める。

「戦うですか……目が見えない私にできることは少ないかもしれませんが肉壁ぐらいにはなりましょう。」

「いえ、貴方は戦えるわ。じゃなきゃ拾ったりなんかしないわ」

「……え?」

わたしはお嬢様の言葉に驚愕する。初めてこの黒髪に感謝したかもしれない。

「私が直々に教えてあげるわ。目が見えないからって戦えないわけじゃないでしょう?」

「……わかりました。お嬢様の期待に答えられるよう。精進いたします」

それからはかなり大変だった。

午前中は礼儀作法や給仕をこなせるように。私を見ても忌避感を出さなかったメイドの方から徹底的に叩き込まれ。午後はお嬢様に魔法や近接戦の基礎を叩き込まれた。


***


お嬢様に「ついて来なさい」と言われ壁に手を付きながら足音がする方に歩いていった。

足音が消え、お嬢様が話を始めた。

「さあ、まずは魔力を感じてみましょう。この世には2つの魔力が存在するわ。1つ目は光の魔力、基本的に魔法はこっちの魔力を使うわ。もう一つは闇の魔力、この魔力は人の負の感情が魔力として変化したものよ。この魔力は貴方にしか使えないわ。この魔力は人間に害があるの。この魔力を人間が吸うと、力や魔力量が倍以上になる代わりに理性を失うわ。皆はこの現象を闇落ちと呼んで、闇の魔力は瘴気と言われているわ」

なんかすごい説明をされてしまった。つまり私はみんなが使えない魔力を使い放題ってわけか。

「あなたのような黒髪が嫌われているのは瘴気の中にいても無事なせいよ。瘴気の中で無事な生物は魔物と闇落ちと黒髪の人間だけよ。まあ事情を知らない人間からすると不気味よね」

「なるほど。たしかに不気味ですね、ところで事情ってなんですか?」

「それは後で教えるわ。まずは魔力を感じてみましょう。ちょっと触るわよ」

お嬢様は私の首を掴んできた。その瞬間あらゆる激情が頭の中に流れてきた。憎しみや、悲しみ、怒り、絶望、激情が私に流れてくると同時にその時の痛みが全身に流れた。

「うっあ”あ”あ”ぁぁぁぁ」

あまりの痛みに私は気を失った。


***


「ん、う〜ん」

少し肌寒い………今は夜だろうか。あまりの痛みに気絶するなんて。痛みにはだいぶ慣れたと思ってたんだけどな。

「今日はよく眠るわね。途中で起こしても良かったんだけどね。あまりにも可愛いから少しいたずらをさせてもらったわ」

私は体を起こしお嬢様に謝った。

「お嬢様気絶してしまい申し訳ありません。しかしいたずらとは?」

「ふふ内緒よ。それよりも魔力は感じれるかしら?」

意地悪なお嬢様は何をしたのかは教えてくれなかったが。体の中に不思議な感覚があった。

「この不思議な感覚が魔力だとすると感じられます。しかしお嬢様は何をされたんですか?」

全身を何かに這いずり回られる感覚が少し擽ったいが。お嬢様が私に何したのか気になってしまう。

「貴方の体を世界に馴染ませただけよ。だけど急に入ってきた魔力が負の感情が完全に魔力になっていない状態で入ってきたショックで気絶したっぽいわね」

あの知らない感情はそういうことなのか。おかげで少しばかり頭が痛い。

「はいはい、いつまでも寝てる暇じゃないわよ。朝までにコツを掴んでもらうわ。今夜は寝かせないわよ」

今夜は寝かさないか。何回も男から聞いたけど、なぜだろうお嬢様が言うと少し……。

「さあ、まずは場所を変えましょう。」

お嬢様の後を壁を伝いついて行く。


***


お嬢様の後をゆっくりとついていき。階段を下り地下のようなところに来た。

「ここは……地下ですか?」

地下は苦手だあの時を思い出す。

「えぇ、屋敷の地下よ。少し我慢しなさい、大丈夫よ私は貴方を捨てやしないわ」

私の気持ちは杞憂だったようだ。お嬢様に気を使わせてしまって申し訳ない。

「ここよ止まって。クリム、腕を出しなさい。少しチックっとするわよ」

お嬢様に言われた通り腕を出すと、何かに刺された、血が垂れる感覚がある。

ゴゴゴゴゴゴゴ

大きいものが動くような音がする

「ここに来るにも久しぶりね」

お嬢様が奥に進む

「お嬢様ここは?」

「ここは私のコレクションが置いてある場所よ。魔術の本から禁忌本、アーティファクトまで色々揃っているわ。ここは光と闇の魔力の混じった血で決められた魔法陣を描くと入れる場所よ。」

お嬢様がこの場所について説明をする。

「お嬢様ここ久しぶりと申しましたが。私のような人間が前も居たんですか?」

「うっ……感傷に浸った自分を恨みたいわね。分かったわ貴方に私の秘密を明かしてあげる。ただし貴方ののこともしっかり話してもらうわよ。貴方奴隷だった割に知識を持っているし9歳とは思えない雰囲気があるわ」

私はお嬢様の観察眼に感服する。信じてもらえるとは思わないが話しても問題はないはず。

「わかりました。まず私からお話します。信じられないと思いますが、私は元々違う世界にいました」

それから私の過去についてお嬢様に話した。

「なるほどね。貴方に教養がある理由が分かったわ」

まさか信じてもらえるとは思っていなかった。

「なんで信じられるのかなんて思っているのでしょう。だって貴方がここで嘘をつくメリットはないもの。しかも話したことがあまりにも具体的すぎるわ。」

なるほど、まあ信じてもらえたならいいか。

「貴方が話したのなら私も話さなきゃね。」

そこからお嬢様が過去を話してくださった。

「私は1000年前から記憶を引き継いで生まれたのよ、私は元々魔王と呼ばれる人の子孫だったわ。私は見たことないけどねその時はすでに魔王は伝説とされていたから。たしか魔王がいたのは今から5000年も前のことなの、今の人間は知らないけどね魔王のことが書かれている本は禁忌本と言われていて、見つかり次第燃やされるわ。その本はある程度ここにあるはずよ。まぁその話は後ですることにして。過去の私達は魔族と呼ばれていたわ、人族よりも魔力も力も優れていたわ。だけどある日人間たちが攻めてきたわ。人間なんて弱い私達はそう思っていたわ、だけど人間たちの中に勇者と言われていた人間とアーティファクトを持った人間に私達魔族は駆逐されていったわ。私は皆に逃されたわ、夢を叶えるためにね。まあ案の定私も捕まって殺されたんだけどね。ここは元々私達の集落の地下にあったわ。この場所を人間にバラすわけにはいかないからこの場所を隠したわ。私が生まれ変わって景色を見た時色々変わっていたけど土地の形はそのまんまだったからここがどこか直ぐに分かったわ。地下の入口は見つけられてたけど解錠方法までは分からなかったようね。私達の夢は魔王を復活させることよ、貴方を拾った理由がそれよ、貴方は魔王と言われた人の特徴が一致しているわ」

長々とお嬢様が話してくださった。なんか壮大な話だったけどお嬢様の夢は私を魔王にするってことなのかな?

「貴方が思っているとおりよ、私は貴方を魔王にしたい。私を軽蔑してもいいわよ、文句も言っていい」

「まさか、私はお嬢様の所有物です。お嬢様のお好きになさってください」

私は正直な思いをお嬢様に伝えた。私はお嬢様のモノ、お嬢様のことを私なんかが否定してはいけない。

「ふふありがとう。その言葉が聞けただけで楽になったわ。さあ!お互いのことを知れたわけだし魔法を使ってみましょう」

お嬢様の顔が赤くなっているような気がする。見えないから気の所為だろう。

「まずは気配が分かるようになりましょう」

「気配ですか?」

「ええ、目が見えないなら気配で敵を探ればいいわ。やり方は魔力を空気に混ぜるような感覚よ」

私はお嬢様に言われた通りのことを行う。空気に混ぜる、空気に混ぜる……ちょっと難しい。

「難しいかしら?」

空気に混ぜる……。そうだ!私の魔力を液体だと思ってそれが気化するような感じでやれば………。

「できた!お嬢様できました。そこにお嬢様がいるのがわかります」

お嬢様のシルエットが見えて嬉しい。

「早いわね。もっと時間がかかってもおかしくないのに。まぁ早めに終わったから早く進めるわね。でも気配が分かるからって気をつけてそれで感じ取れるのは一定以上魔力を帯びている物だけだから、見えないものも存在するわ。この本がいい例ね本自体には魔力が帯びてるけどそこに書いてある文字自体は魔力がないわ」

お嬢様に言われ、近くにあった本を手に取り開いて見るが何も見えない。

「最近は殆どのものは魔力を帯びて居ないわ。この本は昔のものだから劣化防止に魔力が使われているけど。今は魔力を帯びているものは通常の10倍以上の値がするわ。物に魔力を帯びさせる方法は今は岩人ドワーフしか知らないわ」

なるほど、気配がわかっていても剣を投げられでもしたら分からないってことなのか。

「でも練度を上げれば殆ど分かるかもね」

きちんと見分けられるように普段から練習しないと、お嬢様を守るために。

38℃の熱が出たので

落ち着いたら書きます

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ