ブレイブソード
今から2000年後の地球。一人の少年が旅立つ。
「母さん俺、コアを破壊する!だから、旅立つ」
目を光らせ、屈託のない笑顔で母に宣言する少年。彼の肩を取り、首を横に振る母。しかし、諦めない。「俺も異世界人のはしくれだよ?大丈夫。死んだりしない」。呆れたように腕を組む。ベランダにある、未だ綺麗な大木を指差した。
「できるよ。今日から16歳!成人だから」
次の言葉を待つ母。
「やるよ!やってみせるよ!」
表情を変えない母。申し出る少年。
「今から破壊するね。できなかったら、諦めるからさ」コクりと頷いてくれた。
大木と向き合う少年。側には、見守る母の姿。
「父さんから教わった。ソウルを引き出す、、感覚」
剣を構え、ぶつぶつという少年。胸の中で熱い何かを感じる。それは、なんなのかわからない。だけど、これをソウルだと信じるしか、選択肢はない。と思った。
「いけーーー」大木に向かって走りだす。
降りおろされる切っ先!
しかし、
大木は、、切れない。
「あれ?」
呆れる母。食卓に戻ろうとする。思い出す。「そうだ、ソウルには名前があるんだった」。
父が言っていた。心の中にある枝分かれした、ソウル
の枝に名前がある。そして、その根っ子となる名前は
お前を解放する力となる、、。と。
「名前を聞かなければ、、。枝の名前を」もう一度、胸に手を当て、漲る熱い何かに語りかける。すると、
言葉ではない、何かを感じる。しかし、音として形にならない。少年は自分の名をつぶやいてみる。
「俺の名前は、ジェン。君の名前は」すると、浮かんでくる 、音としての何かが、、。
「なる程、やっと出てきた」。叫べ!
「ブレインソーーード!!」
ジェンの声と共に、鳴り響く大きな音。母は思わず振り替える。そこには、、。
メラメラと燃える、大木があった。
ジェンは剣を背中の鞘に納め。にんまりと母の顔を見る。仕方ないとばかりに、指でくいくいとジェンに手招きをする。「認めてくれるの母さん?」一応訪ねてみる。母は笑顔て返し、ジェンの頭を撫でてくれた。
ただし、消火器で火を消してから、、と一言添えられて、、。
世界を変える旅が、今始まる。