エピソード2 ~うちゅ友①~
第三部まで開いていただいて本当にありがとうございます! とても嬉しいです!!
今話はプロローグの続きにあたる回です。
プロローグと被る部分は短くしております、ぜひお楽しみください⭐
目が覚めるとそこは、一面銀色の不思議な空間でした。
壁も天井も、床まで全部銀色の不思議な部屋。
フワフワと宙を漂う私の体。
窓の外から見える満天の星々。星空じゃなくて、目の前に散らばるガチの星々。
正直意味分からない状況よね。混乱しすぎて一瞬目が回っちゃったし。
でも私、すっごく考えて一つの結論を導き出したのよ。
どうやら私、宇宙空間にいるみたい。そしてここは、宇宙船的な何かの一室っぽい。
いやいや、普通の女子高生な私がどうして宇宙に? いつも通り学校から帰ってただけなのに?
これだけでも全く頭が追いついてないんだけど、更にわけの分かんない事態が発生中。
妙に顔とか体とかがしっくりこなくて、特におっぱいの辺りがしっくりこなくてね。Fカップある私のおっぱいにしては妙に軽い。
で、とりあえず自分の状態を確認した方がいいよね、というわけで鏡をチェック!
目、キョロキョロしてて大きい!
耳、ツンツン尖がっててキュート!
髪、水色のフシャフシャヘアがカワイイ!
肌は白くて艶々の、透明感バツグン!
一言であらわすなら、うちゅカワイイ! って感じ。
何ていうかもう、私じゃないみたいだった。
っていうか、私じゃなかった!
まるで宇宙人みたいな、うちゅカワイイ女の子だったよ。
まるでっていうか、完全に宇宙人だよこれ!!
私、エイリアンになってるじゃん!
そしておっぱいが無くなってるじゃん。Fカップあった私のおっぱいが!
何でこんなことになってるのよ!?
気がついたら宇宙にいて? 気がついたらエイリアンになってて? これ確実に人類で私しか体験したことない異常事態でしょ。
で、更に更にわけの分からない事態が、現在進行形で発生中。
なんと! 別のエイリアンちゃん、出現しちゃいました。
「エイリアンーッ!?」
「ひゃわわぁっ!?」
ビックリした。鏡を見てたら、突然後ろから声が聞こえたんだもの。
そしてなぜかこのエイリアン、私よりもビックリしてて、完全に尻もちついちゃってる。
あれ? よく見たらこの子、めちゃくちゃカワイイんじゃない?
エイリアンな私もすっごくカワイイんだけど。それを上回るカワイイ系のエイリアンちゃんだよ。
うちゅカワなエイリアンちゃんだね。
「ユ……ユイタソ……何で……生きて……?」
うわっ、声もめちゃカワイイッ……完全に私好みだ……。
って、今はそれよりも大事なことがあるか。
言葉は分かるから、とりあえず意思疎通はできそう。危険もなさそうだから、試しに話しかけてみようかな。
初対面はまず挨拶! これはもう世界共通、いや宇宙共通だよね。
「えっと、はじめまして~、こんにちは~」
「あ、あの? え?」
あら? 伝わってないかな? 他の挨拶だと確か……
「ハロ~、ニーハオ~、ボンジュ~ル」
「こ、ここっ……こんちにはっ」
……なるほど、日本語はきちんと伝わってるみたいね。
ただこの子、私の何倍もテンパってる。
だって「こんちには」って、普通そんなベタな噛み方しないでしょ。
カワイイけど! 凄いカワイイけど!!
よし、ここはまず私が冷静にならないと。
落ち着いて、この子から状況を聞き出すのよ。
冷静に。
落ち着いて。
深呼吸して。
すぅー……。
はぁー……。
ぐうぅ~……。
「「……」」
はい、今のは私です。
嘘でしょ!
恥ずかしい!!
どうしてここでお腹が鳴るのよ?
今の完全に聞こえちゃってたじゃん!
初対面の宇宙人の前でお腹が鳴るなんて。
「あの……何か食べますか?」
ああ、カワイイくて優しいエイリアンちゃん、お気遣いありがとう。
恥ずかしすぎて変な汗かいてきた……。
「はい、いただきます……」
宇宙人に気をつかわれちゃう。
うん、これも確実に人類で私しか体験したことのない異常事態だよね。
こんな人類初は体験したくなかったなぁ。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
次回からうちゅカワイイ宇宙人 (エイリアン) ちゃん達が大活躍していきます。
次話もどうぞよろしくお願いします。