エピソード152 ~虹色クリオネ①~
「クリオネ?」
ヴェーゼの宇宙船と戦っている相手、私の身長と同じくらい大きな虹色のクリオネだ。大量の虹色クリオネがヴェーゼの宇宙船に群がっている、うーん……気持ち悪い……。
《次から次へと湧いてきやがる! こいつ等は何なんだよ!》
《知らねえよ、とにかく片っ端から倒すぞ!》
ヴェーゼの宇宙船からは慌ただしい声が聞こえてくるね、どうやら虹色クリオネに襲われているみたい。これは助けるべきなのかな、でもヴェーゼの宇宙船だし……。
《手こずってる場合じゃねえぞ! 俺達には元第六ウェーブの星を制圧するという任務があるんだからな!》
《早く本来の任務に戻りたいぜ、逃げ惑う第六ウェーブの連中をいたぶるのは最高に楽しいからよ》
おっと、迷う余地なんてなかったね。
やっぱりゴミを助ける必要はなし!
「っていうかムカつく! ヴェーゼのゴミ共をやっつけよう!」
「うニャ! だったらここはボクに任せておくニャ!」
「ミィシャンに?」
「ミィ式ソーラ様号の力をお披露目しちゃうニャ……ポチッとニャ!」
《ニャーン……ニャーン……。ミィ式ソーラ様号、バトルキャットモードに移行ニャーン》
怪しげなスイッチを押したと思ったら、謎のミィシャンボイスが流れてきた。バトルキャットモードって言ってたけど……?
《くそっ! マジで鬱陶しいぜ、こうなったらビーム砲で薙ぎ払うぞ!》
《すぐに発射準備を整えて──あ? 遠くに見えるあの宇宙船はなんだ?》
《猫耳つきの宇宙船? ふざけてやがるのか?》
《おいちょっと待て……あの宇宙船もしかして俺達の方を狙ってないか!?》
「ニャフフ……パワーアップしたソーラ様キャノン、その名も“ミィ式ソーラ様キャノン”発射準備完了ニャ!」
「「「ミィ式ソーラ様キャノン!?」」」
「今までのソーラ様キャノンは主砲から一発撃って終わりだったニャ。でもミィ式ソーラ様キャノンハ……ニャんとダブル猫耳からの二連続発射キャノン砲なのニャ!」
ダブル猫耳からの二連続発射キャノン砲……ごめんミィシャン、何を言っているのかさっぱり分からないよ。
《ビーム砲で迎え撃つぞ、早く準備を──》
「今さら遅いニャ! 吹っ飛べニャーッ!!」
《撃ってきやがった、ヤバい──うぎゃあぁぁーっ!?》
おぉー……なんだかよく分からないけれど、とにかくヴェーゼの宇宙船を木っ端微塵に吹き飛ばしちゃった。なんだかよく分からないけれど……。
「どうだニャ! ミィ式ソーラ様号の力を思い知ったかニャ!」
っていうかミィシャン、周りの虹色クリオネまで吹き飛ばしちゃってるよ……。




