59.アーチザン王国に到着です。
無事にアーチザン王国に入国することができた。
凪との二人旅も楽しいけど、ロザンナとロイがいてくれたおかげで更に楽しい時間になった。ロザンナは気さくで明るくて一緒にいてとても楽だ。
「宿は決まってる?」
「ううん、決まってないから、冒険者ギルドでおすすめの宿がないか聞いてみようかと思ってる」
「それなら家に泊まればいいじゃない」
「え!? それは申し訳ないよ! 滞在期間も決まってないし……」
「それなら急いで宿探さないで、いったん家に泊まりなよ」
「でも……」
「少しでも助けてくれたお礼をさせて!」
凪と視線を交わすと”好きにしろ”と言わんばかりの顔をされた。少し悩んだけど、ここはロザンナに甘えることにした。
アーチザン王国はドワーフの国ということもあり、当然ながらドワーフがたくさんいる。ドワーフは私と同じくらいか少し高いくらいの身長の人が多い。勝手ながらもう少し小柄なのかと思っていた。
武器やも鉱石のお店もナスルよりも多い気がする。あと酒場?もたくさんある。
「あそこが家だよ!!」
ロザンナが指さす先を見ると、武器のマークの看板がぶら下がっていた。他で見た武器屋の看板と色が違う。他の武器屋は木でできていたけど、ロザンナのお家の看板は銀色だから銀でできているのかな?
「ただいま!!」
「ロザンナ!? あんた!! 今までどこでいったい何してたんだい!!!」
お店に入った途端女性がすごい剣幕でロザンナに詰め寄った。
「帰りが遅くなってごめん……怪我して動けなくなってたところを彼女に助けてもらって……」
「え!? 怪我!? どこ!? もう大丈夫なの!?」
女性は両手でロザンナの顔を鷲掴みすると力強くいろんな角度から顔や頭を見ると、体をバシバシ叩きながら怪我がないか確認し始めた。
本当に怪我してたらあれは痛い……。
「もう大丈夫だって!!」
「本当に!?」
女性と目がバチッと合い、思わず背筋がびしっと伸びた。教育指導の先生と廊下で出会っちゃった時のような緊張が走る。
「あなたが助けてくれたの!?」
「は、はい!」
「妹を助けてくれてありがとう!!!」
お店の方かと思ってたら、ロザンナのお姉さんだったとは……そっくり、というわけではいので分からなかった。女性に両手をがしっと手を握られ、その力強さに驚いた。見て想像してたよりなかなかの力強さ。
「父さん!!!! ロザンナが帰ってきたよ!!!!」
店内中に響き渡るくらい大きな声でお姉さんはお店の奥に向かって叫んだが、相手からの返事はない。お姉さんはでっかいため息をつくと「もう!!」と言いながら、お店の奥に消えて行った。




