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聖女の冒険  作者: 星野 奏


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31.試しに作ってみました。

 「ありがとうございました」と店先で見送られ、頭をペコリと下げた。荷物を両手で抱えているから腰を曲げたらこぼれ落ちそう。買い過ぎた……と言っても全部必要な物だししょうがないか。



「はぁ……」


“「どうした?」”


“「ちょっと高い買い物になっちゃったなって……」”


“「今後の為に必要な物なのだろう?」”


“「まぁそうなんだけどさ」”



 並んでた器はだいたい500~1500ルピくらいだったのに、何故か私が選んだ物は6000ルピもした。確かに他に同じデザインは無かったし、少し値は張るだろうなとは思ったけど予想よりも高かった。他にも色々と買わなきゃいけなかったから、以外とお金を使ってしまった。


 紙袋に入れてもらったのはいいけど、取っ手がついてたらなー。両手塞がってるから躓いてこけたりでもしたら最悪だ。



“「宿に向かっているがいいか?」”


“「うん! この荷物置きに宿に戻りたい。 てか地図見なくて場所わかるの?」”


“「一度通った道は忘れない」”


“「え!? マジ!? すご……」



 私は2、3回通ってもちゃんと覚えられるかどうか……。


 本当、頼りになるよ。


 宿の部屋に戻って荷物をテーブルの上に置き、椅子に座った。



「あー疲れた。 ちょっと休憩したらご飯食べに行こうね」


「あぁ、それまで寝る」


「分かった。 おやすみ」



 凪は暇さえあれば寝てる。


 椅子に座ったまま、窓から外の景色を眺めた。


 街中にも電線はない。ホテルの部屋に電話もテレビもお風呂もトイレも洗面台も……何もかもない。肌身離さず持っていないと落ち着かないスマホも今はない。持っていなくてもなんともない。スマホにさえ私は支配されていたのかもしれない。


 この世界に娯楽ってあるのかな?映画や遊園地、ゲーム、ギャンブル……。


 少し休憩して、買ったものをテーブルの上に並べて置いた。


 器、マドラー、計量カップ、小瓶、聖水。この聖水が重かったんだろうな。瓶に入ってるし。あれ?マジックバッグにしまっちゃえば軽かったんじゃ……今頃気付くなんて……私はやっぱりバカかもしれない。


 バッグの中から薬草の本を出した。なかなか分厚い。


 最初にポーションを作るために必要な道具一覧が載っている。ちゃんと見とけば良かった。その次にはポーションの作り方の手順。手順が終わると薬草の一覧がずらーっとのっていた。ご丁寧に絵まで載っている。


 ん?でも一覧だけじゃどの薬草でなんのポーションが作れるのか分からなくない!?


 パラパラめくっていたら、後ろの方に【回復ポーション(中)】というページを見つけた。その次のページには【回復ポーション(上)】と書かれている。どうやらポーションによって必要な薬草も載せてくれてるみたい。良かった。


 大樹に貰った薬草は確か病態回復に必要な薬草だったよね。病態回復のページを探した。



「あ、あったあった。 これだ」



 【病態回復ポーション(上)】のページを開いたまま、バッグからもらった薬草を全部取り出した。手元の薬草と本に載っている絵を見比べながら、一つずつ確認して薬草を置いていく。って言っても、絵だけじゃ本当に合ってるか分からないから鑑定も使ってみた。



 【チコの実】※ポーションに使用。また、栄養価が高い為、保存食としてそのまま食べることもある。



 ちゃんと解説付きだ。便利。


 全ての薬草を鑑定しながら、本に書かれている量を器の中に入れていった。


 これで全部、だよね。



「あー……疲れた」



 親指と中指で頭を掴むようにこめかみを押した。慣れないせいなのか、鑑定を使うと今後もそうなのか分からないけど、とにかく一気に目が疲れた。


 「ふー……」作ってみますかね。


 10個は作れる量の薬草を入れたので、10個分の聖水を計量カップで測りながら器の中に入れた。



「んで? 次はーっと……」



 マドラーを使う場合はマドラーで混ぜながら魔力を注ぐ。マドラーを使わない場合は器を両手で包み込み魔力を注ぐ、か。


 薬草が溶けて液体になったら完成ね。


 先ずはマドラーを使ってやってみよう。マドラーでかき混ぜながら、魔力を注ぐイメージを頑張った。大きな鍋ではないけど、魔女になった気分になる。


 混ぜ始めてどのくらいの時間が経っただろうか?右手がちょっと怠くなってきた。でも薬草は液体になるどころかまだ原型を綺麗に留めている。


 マドラーを使うのをやめて、器を両手で包み込んだ。すると、一瞬にして茶色の液体へと姿を変えた。


 え?嘘……嘘でしょ?マドラーない方がはやくできるじゃん!マドラーも高かったのに!安いので良かったのに高いマドラーわざわざ買っちゃったのは私なんだけどさ!それでもちょっと悲しい。


 器に鼻を近づけると、某漢方薬に似た匂いがした。うん、これだ。この匂いだ。間違いない。小瓶に移して念の為鑑定。【病態回復ポーション(上)】と表示され一安心。


 それにしても私のバッグに入ってるのは(大・中・小)ってなってた気がするんだけど、何か違うのかな?それとも表記の仕方は色々あるのかな?薬だって同じ効果でも名前が違うとかあるしね。


 さーて、凪を起こしてご飯食べに行きますかね。






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