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聖女の冒険  作者: 星野 奏


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14.恐ろしい事が起きました。

「ここでご飯食べよっか? いいお天気だし」


「良い考えだな」



 実は直ぐ食べれる様に頑張って早起きしてサンドウィッチを作っておいた。聖女のお仕事の後は体力的に作れるか心配だったから。料理が苦手な私はパパッとつくるなんて出来ないからね。


 水筒の水で手を洗って、ご飯の用意をした。


 凪は私の10倍くらいの量あるんじゃないかな。


 私は凪のモフモフの体に背中を預けてサンドウィッチを頬張った。タレ少なめマヨネーズ多めのサンドウィッチは最高だった。


 さっきのドタバタが嘘みたい。いいお天気で気持ちがいい。空気も美味しい。



「今日はここにお家建てよっか?」


「そうだな。 このまま向かってもナスルに着くのは夜になるだろうからな」



 凪の背中に乗って行けばあっという間なんだろうけど、森を出たら人の目があるから歩かないといけない。そうなるとどうしても時間がかかってしまう。イヌ科の魔獣で凪みたいな大きな魔獣は普通いないらしい。

 そんな凪の背中に乗ってたら悪目立ちだよ。


 ご飯を食べ終えて、マジックバックの中から掌サイズのお家の模型を出した。これもオクタヴィアンさんが新たに追加してくれていた便利アイテム。


 ある程度広さのある場所の中心に模型を置いて、凪がいるところに戻った。


 お家の中は想像したものが出来るって説明に書いてたから、私は実家の間取りを思い浮かべた。


 戸建てに住んでたので自然と二階建てのお家が出来上がる。



「おー本当にお家が建ったー」


「立派な家を建てたな」


「家と言えば実家かなって思って。 私が住んでたマンションの部屋だと1Kだったから凪が入れないしね」



 別に実家と同じにする必要はないけど、なんか他のお家の間取りが浮かばない。


 家の中に入ると懐かしい感じがした。


 とにかく早く家を出たくて、大学生の時に一人暮らしを始めた。親も反対する事なく学費と家賃を出してくれた。生活費は自分で稼がなきゃいけなかったけど、家にいるよりはマシだった。


 実家に帰るのは年に一度、年始だけ。その時は嫌々帰ってた。けど、こうして誰も居ない実家に足を踏み入れると、切なくなった。



「凪は今日もリビングで寝るの?」


「あぁ」


「一緒でもいいのに」


「遠慮しておく」



 キッパリ言われ、これ以上言うのをやめた。


 私は一階の客間を使おうかな。客間がどんな部屋だったか全く覚えてないからなのか、中を覗くと何もない部屋だった。

 部屋の中でもイメージって変えれるのかな?


 ダブルベッドとテーブルと椅子を思い浮かべると、パッと現れた。すご……。



「なぎーーー!! 私ちょっと外出てくる!!」



 客間を出てリビングにいる凪に声をかけると、ひょこっと顔を覗かせた。



「結界の外にはでるなよ!」


「はぁーい!!」



 家の周りには凪が結界を張ってくれている。危険な動物や魔獣は入ってこれない。安心だ。


 浄化した大樹の側までいき、見上げた。


 おっと!口が空いてた。それくらい見応えがあって迫力がある。本当に枯れなくて良かった。



「あ! ウサギ!」



 この世界にもウサギはいるんだな。ウサギの群れを見つけて、静かにゆーっくり近付いた。逃げられない様に。真っ白なウサギと真っ黒なウサギがいる。


 可愛いなー。何食べてるんだろ?きのこ?椎茸に似てる。椎茸より色が濃いかな?たくさんあるし、私も少しもらっちゃおう。出発前に冷蔵庫の中身全部マジックバックの中にいれてきたけど、取れる食材は取って使わないとストックがなくなっちゃうからね。今日の夜ご飯はきのこスープでもいいな。


 きのこを取ってお家に戻ると、リビングのマットの上で凪が気持ちよさそうに眠っていた。あんなに戦ってくれたんだもん。疲れてるよね。


 起こしてしまわないように静かにキッチンに移動した。ゆっくりテレビとか観たいけど、テレビ映るか分かんないし、仮についたとしても凪を起こしちゃうから夜ご飯を作ろう。


 ご飯を作りながら凪の様子をちょくちょく見てると、たまに耳がピクピクっと動くから熟睡はしてないのかもしれない。


 ご飯を作り終えると、外はもう真っ暗になっていた。


 時間に余裕があると思って調子に乗ってハンバーグとか作ったらもうこんな時間。ビックリだよ。



「凪〜! ご飯できたよ!」



 ムクっと起き上がった凪は大きな欠伸をもらした。どうやら凪は寝起きがいいみたい。


 今日もダイニングテーブルじゃなくて、リビングで凪と一緒に食べる。



「食べるな!!」


「……へ?」



 スープを口に入れようとした時、いきなり凪の大きな声に止められた。



「な、何? どうしたの?」


「ススキノコを入れたな!?」


「え? ススキノコって何!?」


「椎茸によく似たこげ茶と灰色を混ぜた様な色をしているキノコだ!」



 物凄く怒ってる。迫力満点で怖い……。



「ちょ、ちょっと待って……」



 慌てて冷蔵庫の中から今日取ったキノコを出した。



「こ、これの事?」



 「はぁ……」という凪の重い溜め息が広がった。



「それは毒キノコだ」



 え?



「ええぇぇぇー!?」






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