表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
聖女の冒険  作者: 星野 奏


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

13/118

13.初仕事です。

 今いったいどこ?しがみつくことに必死でマップが見れない。ちょっと気持ち悪い。


 あ、口使わなくても会話できるじゃん!



“「凪! ストップ! ストップ!!」”


“「なんだそれは」”


“「え!? あ! 止まってってこと!!」”



 急ブレーキか!!

 

 急に止まるから落っこちそうになった。


 てか気持ち悪い。凪の毛に埋もれる様に体を倒して、腕をブラーっとさせた。



「どうした?」


「どうしたもこうしたも…ない……もう少し、ゆっくり走って……」


「すまん。 大丈夫か?」


「あ、うん…いや、大丈夫じゃないかも。 ちょっと休憩させてほしい」


「良くなったら言ってくれ」


「うん。 凪、ごめんね……私は乗ってるだけなのに……」


「気にするな」



 そう言って凪はゆっくりその場に座り込んだ。


 情けない。特に何もしてないっていうのにこの有様。


 オクタヴィアンさん、既に先行き不安です。


 暫く休んだらだいぶ良くなった。



「行けるか?」


「あ、ちょっと待って」



 頭が変な感じがする。バッグから鏡を出して確認すると、やっぱりウィッグがズレていた。つけ慣れるまでは気を付けないとだな。


 やっぱり眼鏡じゃなくてカラコン用意してもらって良かった。まだ茶色い目とピンクブラウンの髪の毛が見慣れない。


 身嗜みだしなみを整えて、鏡をしまってマップで位置情報を確認した。


 あーやっぱりなー……。



「凪ごめん、行き過ぎちゃったみたい。 少し戻ってくれる?」


「承知した。 では、行くぞ」


「はい! お願いします!」



 さっきよりもかなり遅く走ってくれてるのが分かる。



「大丈夫そうか?」


「うん、ありがとう! もう少し速くても大丈夫かも」


「そうか。 ではもう少し速度を上げるぞ」



 このくらいの速さなら大丈夫そう。


 今度は冷静にマップの案内を見ながら凪に道を教えられた。赤いマークのことろに近付くににつれて、イヤな感じが強くなる。



「しっかり掴まっていろよ」


「え? ぎゃ! なに!? 何あれ!?」



 野犬?みたいなのがいっぱい出てきた。よだれをダラダラと零しながら目がいってる。なんか牙?が異常に鋭くない!?



「これって……」


「魔獣だ。 穢れの影響で更に気性が荒くなっている」



 こんなのと私どうにかして戦おうとしてたの?世間知らずでどれだけ無謀なことを考えていたのか自覚した。



「ぎ、やぁぁぁあ!!!!」



 魔獣が飛びかかってきて、咄嗟にうずくまった。凪の毛に顔を埋めて。



「どんどん進むぞ」


「へ?」



 顔を上げると魔獣たちは倒れていた。血だらけで……ぴくりともしない。なんていう早技。



「いつの間に……」



 そんな私の声は森の中を走り抜ける風の音で凪には届かなかったかもしれない。


 進むと次からつぎへと野犬に似た魔獣が現れる。何匹いんの!?


 その魔獣たちに臆することなく凪は倒していく。それも前足を一振りするだけで風が吹き、魔獣たちは凪に近付く事もできず倒れていく。



「奴らの縄張りなんだろ」



 獣道を抜けると、大樹が現れた。大樹の葉は茶色くなっていて枯れかけている。


 マップを見たら【目的地に到着しました。】と文字が出ていた。



「グルルルル__ッ」



 凪が倒しまくった筈なのに、もう直ぐ後ろに魔獣が迫ってきていた。



「凪!! 魔獣はお願いね!!」



 凪の背中から飛び降りた。


 うっ……足が……!思っていたより高くて足に結構な衝撃が走った。けど!急がなきゃ!!


 凪が戦ってくれてる中、私は大樹まで一直線に走った。ただ願えばいいって言われただけで、具体的にはどうすればいいかよく分かんないけど……取り敢えず大樹にタッチ!


 願うって、えっと、そうだな……



"大樹が元気になります様に"



 でいいの__



「うわわわわ!!!」



 大樹がパァーッと光り、大樹を中心にその光がすごいスピードで森に広がっていった。

 凄い興奮していた魔獣たちも大人しくなり、森の中に消えていった。



「見事だな」


「え? わ! すっご…い……」



 今にも枯れてしまいそうだったのに、真緑で瑞々しい葉っぱに変わっていた。


 聖女としての初めてのお仕事。無事成功だよね?


 安心したら気が抜けた。



「大丈夫か!?」


「あはは、大丈夫。 凪、ありがとう。 格好良かったよ」



 座り込む私の側まできた凪も座り込んだ。そばにある顔に抱きついた。







評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ