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聖女の冒険  作者: 星野 奏


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107.希望が見えた気がします。

部屋に入ると健康的な肌の色にミルクティーのような髪色の男性と、背中くらいの長さの髪を一つに束ねている父親世代位の男性がいた。紹介されずともどちらがどちらなのかすぐにわかる。



「初めまして聖女殿。 この国の王太子_ヒューバードです。 お会いできて光栄です」

「私は大司祭のハンネスと申します。 神のお導きに感謝いたします」



二人に深々と頭を下げられ、慌てて口を開けた。



「初めまして、聖女のミオと申します。 私の方こそお二人にお会いできて嬉しいです」



慌てて頭を下げた。



「立ち話もなんですから、皆さまどうぞお掛けください」



促された方を見るとソファーのそばには笑みを浮かべたシャノン様がいた。さっきは寝間着をきていたけど、今は装飾品が付いていないシンプルなドレスを着用している。お化粧もほぼしていないだろうにそれでも美しい。なんて羨ましい顔の造形。


この国の女性はずば抜けて美しい人が多いんだろうか?シャノン様とは少し系統が違うけど、セレーナさんも見惚れるほど綺麗な顔をしている。



「具合は大丈夫ですか?」

「はい、ミオさんのおかげで久しぶりにこうして自分の力だけで立って歩けてますわ」

「良かったです」



お茶やお菓子の用意をしたメイドさんたちは全員出て行ったけど、クライドさんはやっぱり当たり前のように部屋に残った。クライドさんは恐らくラファエルさんの右腕のような存在なんだろう。


王太子殿下とシャノン様は隣同士に座り、手はしっかりと重ねられていた。貴族社会と言えば政略結婚のようなイメージが強いけど、この二人は愛し合っているんだろうと見ただけでわかる。見つめ合う二人の瞳は優しさで溢れていた。私も浄化の旅が終わったらこういう風に愛せる人を絶対見つけるんだから。そして恋愛して、結婚して、もし授かれるなら子供も欲しい。寿命が長いなら、欲を言えば子供は多くてもいいかもしれない。二人を見ているとこんな幸せな想像が膨らんでいく。



「シャノン様のお身体を診させていただきました」



理想の未来を思い描いていると、ハンネス様が話を切り出した。



「シャノン様の呪いは解呪できておりません。 ですが、聖女様の浄化の力で呪いの力を抑え込んでいるような状態かと思います」

「それじゃあ、呪いを解くまで私が浄化を行えば呪いの力を抑えられるという事でしょうか?」

「どれくらい効果が持続するかは分かりませんが、恐らくはそうかと思います」



聖物を取り戻してもシャノン様の体がもたなければ意味がないけど、私の神聖力が呪いを抑えるのに有効なら聖物さえ手に入れれば確実に救えるってことよね!?





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