人はやはり
通りすがりの人の中には、
これ以上持ちきれない荷物を持って、
暮らしている人が、大勢いる。
倒れそうになりながらも、
人はやはり、生きている。
どうにかこうにか、生きられるのは、
本人の頑張りと、誰かの助けと、
見えない、回り逢わせによるものか。
不思議で、不思議でしょうがない。
誰もが、自分を信じて生きている。
誰もが、自分を感じて生きている。
自分を疑う者はなく、
足元に咲く花の色は、
相変わらず美しい。
そこまで美しくなくても、
いいじゃないか。
被害妄想を持ち、現実逃避するのは、
この体だけに、また、思えてくる。
行き場がなくなってしょうがない。
辛そうな話は、もういらないのに、
泣きそうな話は、もういらないのに、
光の方を、見ていられなかった。
眩しくて、見ていられなかった。
ここから出してと、願ってしまう。