表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
忘れられない俺と変わり者の少女 ーシンティア・コードー  作者: 里道アルト
変わり者の変わり者
14/14

第二章6

発炎(フレア)付与、弾丸ッ!」


 空は相手に触れると着火して超至近距離からの高速弾を放つ弾丸を機凱種に対し二、三発打つ。それを糸のように体を細めて完全に避ける機凱種。両者の動きに一つの迷いはなく、空にとっては隙一つでさえ致命的な戦闘になっていた。


 相手の力量は未知数、こちらが行える手数は限られている。基本、戦闘不向きな能力しかコピーしてこなかった弊害が今になって現れた。


 空や千里のような特殊能力者の中でも一際珍しい能力を持つ人は、空の使っている「ブレードガン」や千里の「孤月と鋼糸(ワイヤー)」のような特殊な武器は能力伝達系武器と言われる武器が支給されている。それは量産型ではなく特注の武器で普通の能力者は使ってもほとんど意味は無いが使う人によって最大限の能力を引き出せ、能力を最適に武器に伝えられるという優れものだ。

 だが、それは同時に本来空達が一般に使われているような武器を使用できないといった弊害を重ねて持つということなのだ。


 すなわち、いくら多くの能力を再現できる「創造」と言えど弾丸やブレードと相性が悪い能力は戦闘において使えない。すなわち必然的に、手数が少なくなってしまうわけである。


氷結(ブリード)付与、弾丸ッ!!」


 空は機凱種の下に弾丸を打ち込み、その弾丸の数発が金属を凍らせるほどの冷気で機凱種の一部を凍らし、動きを鈍らせることに成功した。上手く変形も出来ないらしい。これはチャンスだ!!


 超低温からの超高温上手くいくかわかんないけど、これしか俺がこいつに勝てる方法はない!


 即座に数発の超高温を施した弾丸を発射する。それが機凱種に着弾する前にものすごい爆風に巻き込まれ、空自身も壁に叩きつけられた。


 口の中から赤黒い物体が飛び散る。痛いどころの話ではないが倒れそうになる自分の体をしっかりと足を地面に貼り付けて耐える。黒い霧のせいで全然前が見えないが、霧が動いている様子もない。倒したのか?空が少しだけ安堵した直後、言葉では言い表せない最悪の音を聞いた。


「gdd#thfthgfティf*いぃぃぃぃhgンガルルルルルルルhhjj「sf」dfukgdi####」


 瞬間、体は自然に宙を舞い、体は七階フロアから真っ逆さまに落ちていく。もちろん、立っているのもやっとな空はこれに抗うことはできない。


 最後に見えたのは半壊していたフロアどころか、落ちていく自分の体が六階にもとどまらず、降り注ぐ止まない瓦礫の雨だった。


(「力を貸してほしいか?君一人では勝てないと分かったんじゃないか」

「私はいつでも構わないが、早く決断をしないと君の体は面白、いや血みどろオブジェに変わるだろう?」

「正直それは私としても困るんだよ」

 ………………………分かった。言い返せないのが悔しいけどしのごの言ってられないし、あんたの言う通りだった。どうやら、また助けが必要らしい。力を貸してくれるか、アルタナ?

「承知した。では、また少し君の体を借りることにしようか」


 ……古の契約を、我はアルタナ。四大元素の一つ火の王……)


 唇と唇がそっと触れ合う。その儀式は空の残っていた意識を完全に乗っ取り、新たなものがその体に鎮座する。


 力なく落ちていく空の瞳はオレンジとブルーのオッドアイへと変化する。それはかつて別の世界で精霊種(オリエンタル)と呼ばれる存在の特徴的な瞳であった。



お久しぶりです!!モブ生活もそろそろ書き始めれそうです。良かったらそちらも見に行ってやって下さい(切実)頑張って書いていくぞー!!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ