上書きされた恋 記憶喪失になった彼女の彼氏が俺じゃなくアイツになった日
大学生の直哉には、優しく頼れる恋人・柚希がいた。
将来を語り合い、笑い合い、支え合えると信じていた──あの日までは。
交通事故。搬送先は、彼女にしつこく言い寄ってきた御曹司・朝倉蓮司の病院。
面会を拒まれる直哉。
そして目を覚ました柚希のそばには、彼がいた。
記憶の混乱。失われた恋。
「俺が恋人だ」と囁き続ける蓮司の声に、彼女の心は少しずつ塗り替えられていく。
忘れてはいけない。
奪われてはいけない。
けれど──その“真実”を覚えているのは、もう俺ひとりだけだった。