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 一生懸命逃げた。

 が、つまずいて倒れた。

「うわ」 

「追いついたぞ」

「なにやってんだあ!」

 警官が来た。

「助かったあ」

 警官が自転車から降りようとすると、

 中年は警察官をバッドで殴った。これでもかというくらい、ボコボコに殴っていた。

 鼻血をだした警察官は泡を吹いて動かなくなってしまった。

「う、嘘でしょ?」

 中年は鬼のような目で温水を見る。

「うわああああ!」

 温水はまた逃げた。


 自宅まで逃げ帰って来た。

 玄関を勢いよく開ける。

「コスモスう!」

 温水は玄関に転がる。中年が玄関の入り口まで来ていた。中年はバッドを振り下ろした。コスモスがすんでのところでバッドを止めた。中年を取り押さえる。

「こいつをよこせえ!」

 コスモスは中年のクビを締める。

 中年は暴れる、泡をふいて、落ちた。

 温水は息を整えながらその光景を眺めていた。

 コスモスは微笑んでいた。

 

 温水は風呂に顎を沈めて、ぶくぶくとした。

 何かを考えていた。

 上を見る。


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