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「お前といたロボットは!」
中年はつばを飛ばして怒鳴った。
「ひぃ!」
「よこせよ」
「な……」
「あれを俺によこせえ!」
中年はバッドを振りまわす。
「わあ」
温水は尻餅をついて、振り回されてたバッドを避けた。
中年がバッドを振りかざす。
温水は避げた。バッドが地面に当たる。
「おわあああああ」
「待てえ!」
温水は逃げる。
死に物狂いで逃げた。自動販売機の横のゴミ箱を倒す。
路地の入り組んだ道に入った。
しばらく走っていくとフェンスが目の前に現れた。
温水はフェンスを握る。
「ええ!? い、行き止まり、ど、どうしよ」
金属が引きずられる音が後ろから聞こえてきた。
「追い詰めたぞ」
温水は振り返った。
中年はバッド振りかぶっていた。
「うわああああ!」
温水は頭を守りながら、中年に体当たりをした。中年は倒れた。
「このぉっ」
温水は逃げた。
「ひええええ」
「待て!」
誰が待つものかと温水は思った。