【お絵描きエッセイ】脳内イメージ(萌え)を具現化せよ!~私がイラストの練習法として模写をオススメする理由~【素人の見解です】
本作では所々挿絵を交えて説明しています。
こんにちは! 黒星★チーコと申します。
先日投稿したエッセイ『先日炎上したトレース(トレス)パクリ問題について素人お絵描き人がホザいてみた』にて、「絵やイラストの練習方法として取り入れるならトレースよりも模写の方をオススメするし、多くの本やサイトでも同意見が多い」と書きました。
しかし絵やイラストを嗜まれていない方々には今一つ伝わっていないというか、意見が食い違うところがあったんですね。
上記のエッセイでは「トレースや加工の方が手間がかからない&練習方法としては劣る」という事は書きましたが「じゃあなぜ模写を薦めるのか」という所は本題から外れるので触れていませんでした。
しかし決して「模写は手間がかかること=美徳っていう根性論」とかではありません。本作ではそこを掘り下げていきます。
※あくまでも、素人お絵描き人で大した実力の無い、私個人の見解です。もっと実践的だったりアカデミックな内容をお求めの方はこんなエッセイを読むよりも本屋さんなり、HOWtoサイトなりへ行かれることをお勧めします。
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さて、まずは結論からいきなり書きますね。何故模写を薦めるのか。
それは「脳内イメージを具現化するのに効果的な練習」だからです。
……はい。なに言ってるのかわからないですね? 逆にこれだけで「あっ、そういう事か~」とわかる方がいらしたら、その方はおそらく絵やイラストの経験者ですし、多分私より上手な方だと思います。
なので、今は意味がわからなくて問題ありません。「脳内イメージ」っていう言葉を覚えておいてくださいね。
次に、昔の漫画家のアシスタントになったばかりの、あまり絵の上手くない人がよくやらされていた(と語られている)練習方法をご紹介しましょう。
①:ひたすらマルを書く。一筆書きで、しゅぱっと。しかもできるだけ正円に近いものを書けるまで、何十個でも何百でも書く。
②:ひたすら長い曲線を書く。一筆書きで、しゅぱっと。全部同じ長さ、同じ角度、同じ等間隔を目指して。何百本も書く。
※①と②の練習順は逆だったり、同時進行だったり、②は直線やカケアミだったりする事もあります。
※文字だけだとイメージが分かりづらい方のために、あくまでも簡易的な見本を↓に貼ります。
こういうのを何十個でも何百個でも書くってなかなか大変ですよね。でもこれで、正円や、等間隔の直線や曲線などを思った通りに描けるようになる事が上達の第一歩とされていたのです。
勿論、私はこの練習方法も良いと思いますよ。辛いけど。
この「思った通りに描ける」という事が「脳内イメージの具現化」に繋がってきます。カンの良い方だともうお気づきかもしれませんが、一応続きますよ。
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さあ、次はちょっと違う角度からイラストについての話をしたいと思います。
ズバリ、『なぜ人はイラストを描くのか。そして上達したいと思うのか』についてです。
人によって理由は様々ですが、乱暴にくくってしまうとこういう事だと思います。(あくまでも私個人の見解です)
「自分の脳内にある『萌え』を具現化したい!」
暴論は承知ですが、こういうことじゃないですかね?
だって、考えてみてくださいよ。例えば「橋〇環奈ちゃんの笑顔が見たい!」と思ったら、皆さんまずスマホやPCで画像検索するとか環奈ちゃんの出ている映画やTVを見ますよね?
いきなり環奈ちゃんの笑顔のイラストを描き始める方はごくごく稀だと思います。
では、これが「綾波〇イをはじめとする、超クール美少女キャラが大口開けて笑っている姿が見たい!」だったらどうでしょう。
公式はほぼ絶望的でしょうね。クールキャラで売っているんですから。なのでまあ、検索しますよね。同人とか個人サイトのイラストで貴方の『萌え』ドンピシャの物があったら満足するでしょう。
しかし検索しても見つからなかったら……?
ここでイラストを描いた経験があれば、自分の『萌え』を満たすために描き始める人が結構いるのではないでしょうか。
つまり、現実で補給できない=自分の脳内にだけある『萌え』だからこそ、自分で描いて満たすしかないのですよ。
そして、その『萌え』を満たすためには、「思った通りに描ける」=「脳内イメージの具現化」が大事なのです。
さあ、ここからは上記がどれだけ大事かって話をしますよ。まだ模写の話は出てこないです。長くてごめんなさい。
よくTwitterなどで繰り返し出てくる話題なのですが、何人ものイラスト描きの人達がつぶやいている言葉です。
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A:自分が描きたい絵やイラスト(※ここでは「脳内イメージ」または『萌え』と同義と捉えてOKです)
B:今の自分が描ける絵やイラスト
C:実際に描いてみた絵やイラスト
この3つは全部違うし、その違いの差が少ない人が絵・イラストの上手い人である
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これ、最初に知った時は腑に落ちすぎて感動すら覚えました。特に、A~Cは全部違う……までは良くつぶやかれているんですけど「その違いの差が少ない人が絵・イラストの上手い人である」までは付随していなかったりするんですよね。でもこの部分こそ肝心だなと思います。
さて。ここまでご説明しましたが、やはり文字だけではイメージしづらいと思うので、実例のイラストA~Cを出します。
私は自作小説のキャラ絵を挿絵として描くことが時々あります。
今回、黒髪ロング、ハーフアップ清楚系で、学校イチ可愛い美少女高校生の設定で描こうと思いました。
そして、私は所謂『萌え絵』や『アニメ絵』と言われる絵が描けません。
萌え絵もアニメ絵も大好きですが描きたいのに描けないのですね。だから、頑張りましたが結局描けませんでした。惨敗です。
そんなわけで「実例A:自分が描きたい絵やイラスト」に近いものは、『可愛い女を作るめーかー』さんで作らせていただきました。
はい。かわいい。こういうのが描きたいんだよオォ! 大事なのはバランスだってわかってるんだよ! でも描けないのー!(涙)
さて、次。「実例B:今の自分が描ける絵やイラスト」です。私は画風が不安定ですが、一番肩の力を抜いて描いたのがコレ。
ぜんっぜん描きたいもの(A:)と違う……。これじゃ学校イチ可愛い美少女ではないですね。弓道部部長とかで、男子のファンより女子のファンが多そうです(ド偏見)。
さあ、以上を踏まえて、私ができるだけ目を大きく、可愛い女の子を描こうとした努力の結晶(大げさ)である「実例C:実際に描いてみた絵やイラスト」がこちらです。
ものっすごいコレジャナイ感が漂ってますね……(涙)。ナンダコレ。超昔の少女漫画みたい。
「違うよう。こんなんじゃないんだよう……もっと、もっと私の小説のキャラは可愛いんだよう……(´;ω;`)」と言いながら迷走して描いているのがよくわかります。
そして、迷走している時はだいたい無駄に時間がかかるんですよね。これ、非常にもったいない時間です。
さて、今回は極端な実例でしたが「A~Cは全部違う&違いの差が少ない人が絵・イラストの上手い人である」という事がおわかりいただけたのではないでしょうか。
で、しつこいようですが、違いの差を少なくするって事は「脳内イメージをバッチリ具現化して思った通りに描ける」って事なんですね。
模写はその訓練としては効果的だという事です。はい。やっと主題に戻りました。
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なぜ、模写が「脳内イメージを具現化するのに効果的な練習」なのか。
それは、私たちが目で見ている物は眼球を通じて脳内で映像を結んでいるからです。その脳内の映像とできるだけ近いように、ペンや筆を持つ指先の神経に動きを伝えて「思った通りに」線を描き、影や光を乗せて描き写していく事が模写です。
だから目で見て描く練習=模写を繰り返せば、自然と脳内でイメージしたものを(それを実際に見ていなくても)指先に伝えて思った通りに描けるようになる……とまでは断言しませんが、上達するのです。
以上で私が模写をオススメする理由は終わりです。
最後に、オマケ的に模写&脳内イメージを具現化した事で描いた私のイラストを以下に2枚貼ります。
※しつこいようですが、先日のエッセイに書いた通り、他人の著作物を無断で模写やトレースしてネットにあげる(トレパク行為)のは駄目ですよ。あくまでも練習として描いて、ネットにも上げず自分のローカルにそっと保存するだけにしておきましょう。
下記の2枚は、それぞれ自分で撮った写真を基にしている or 模写やトレースしてネットにあげてもOKと認めているサイトを利用しています。
1枚目は20年以上前のイラストです。当時のイラコンに出す為、ビリヤード場に行ってポーズの写真を数枚撮りました。勿論ポーズモデルは私や知人なので、男性の顔とかは完全脳内イメージです。
また、背景は殆ど撮れなかったのでこれも脳内イメージで描いている所が大きいです。そのため、よく見るとパースとか色々問題点がありますw
※実は2005年~2021年まで16年間イラストを全然描いていなかったので、もうこのレベルの絵は描けませんw そしてイラコンは全くダメでしたw
2枚目はたらこくちびる毛様の小説に触発されて描いたファンアート(FA)です。
上半身の一部(特に手の辺り)が脳内イメージだけで描くのは難しく、ポーズマニアックスさん(https://www.posemaniacs.com/)のポーズ集を参考に描いています。
下半身は殆ど参考にしなかったので、よく見ると甘いところがありますね……w
以上です。貴方も絵やイラストを練習して脳内イメージを、そして貴方だけの『萌え』をこの世に具現化してみては如何でしょうか!?
お粗末様でした~。
お読みくださりありがとうございました!