あの名作について語りたい
はい、無職転生について語りたいだけのエッセイです。
ネタバレありなので、未読の方はいないと思うけど、未読の方はスルーして下さいm(_ _)m
私は2チャンネルのSS文化からスタートして、魔法のiらんどやにじふぁんなどを経て、今はなろうにいる古参の読み専で、投稿を始めたのはつい最近ですが、ネット小説はかなり長く読んでたんですね。
で、その私がこのなろうに出入りして評価を入れるために最初にアカウントを作ったのは孫の手先生のご存知『無職転生』を読んだからでした。
なろうで最初に評価を入れた、なんなら、なろうで最初に読んだ作品が『無職転生』だったんですが、本当に衝撃を受けましたね。
タイトルを見た時は、正直にバカにしてました、無職が転生って、ニートが転生して人生やり直す話かな、安易だなって。
まだ異世界チーレムなんて言葉が定着する前、元祖トラック転生だった『無職』は厚みが違いましたね。
導入から伏線を入れて、成長を丁寧に描く。
あっさりと成功するのかと思えば、大事件の勃発で人生が暗転していく、そんな中で主人公が人間的に成長していく。今更、書くことでもないですが、本当に感動したんですよね。
でね、『無職転生』が他と一線をかくしていると思うのが、転生している自分が、転生体に本来入るはずだった魂を消滅させて、殺してしまっているのではないかと苦悩している点だと思っているんですね。
私が一番好きなシーンが転生後の父が主人公を庇って死んだ後、沈み切った主人公の独白のシーンなんですが、主人公は父親について最期まで彼は父親であった、息子を庇って死ぬ父親だった、自分は本当の息子では無いのにと苦悩しているんですね。
ここが、『無職転生』の凄いところですよね。
安易に父親を生かさないだけでなく、死に強烈な意味を持たせるんですよ。
主人公の葛藤が様々にドラマを産み出して、登場人物とストーリーに厚みを持たせていく。
そして、主人公は家族のために命懸けの闘いに身を投じてまで家族を守ろうする父親へと成長する。
私は『無職転生』に出逢って、ネット小説の凄さに改めて気付かされましたし、なろうがいかに凄いクリエイターが眠るサイトかを思い知らされました。
あんな偉大な名作とは比べものにもならない底辺ですが、それでも、同じなろうで作品を投稿できる。
素晴らしいことです。
今日も頑張って作品を作ります。
誰かに少しでも、衝撃を与えられるようになりたいですから(笑)