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転生したら魔物?最強の魔王を目指せ!  作者: アルク
壱章〜フレイムゴブリンの冒険〜
4/8

04「異世界にやってきた!」

「グルルル…」


 俺は今、とある狼と対峙していた。


「じゃあ君…ディーウェンにはこのバーンウルフを倒して貰うよ。それが最後さ。コレが終わったらもう送れるってことだからね。」


 話が終わったと思ったら狼がこっちへ向かってきた。バーンウルフ…とても大きな牙と真紅に染められた全身の色が特徴的な魔物だ。


「ガウッ!」


 俺は間一髪でされることに成功した。目の前に禍々しい牙が通った。しかしやられてばかりではいけない、反撃に移る。手にする刀は『宝刀【流星】』。とある鍛冶士が隕石として飛来した未知の金属から打ったと言われる大業物の刀である。その強さは未知数。それを俺のスキル『剣豪』で操る。


「はっ!」


 俺は一歩踏ま込み、バーンウルフの懐に入る。 一閃! バーンウルフの胴と腰は分断された。バーンウルフのギラギラと光る眼からは光が失われた。


「すごいよ! まさかこの格上に勝つなんてね。実力は申し分ない。じゃあ、送るとするよ。」


「え? ちょっと、まだ転生する世界の歴史とか教えてくださッ!」


「それは自分で学んでくれ。そうじゃないと面白くないだろう? ね。私が教えられるのはここまでだ。まぁ、最後に2つ、プレゼントがある。復習がてら、送られたあとにギフトを確認してくれ。じゃあ送るよ。」


「ちょっと待ってくれ!」


「え?」

 

「短い間でしたがありがとうございましたッ! 行ってきますッ!」


「あ…ぁあ。行ってらっしゃい。」


 そして俺の意識は途絶えた。





−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−


「ぅ…ううん。」


 ここはどこだ。重たいまぶたを俺は開いた。目の前に広がるのは…


「森?」


 自分が目覚めたのは切り株の真上だった。周りにはちょっとだけ木々が無い空間がある。何故、俺の起きた切り株の周りには5mずつくらい木々が無いのだろうか。まぁ、そういう地形としか考えられないな。


「これからどうしような…。」


 とりあえずギフトの話を思い出したので、メニューからギフトを見てみた。すると…


称号『神竜ノ友』をプレゼントされました。

アイテム『進化の秘宝』をプレゼントされました。


 と、表示された。進化の秘宝か…なんじゃそりゃ。


「まぁ…わからないものはいいわ。それより称号…。神竜ノ友か。なんかええな。ステータスを見てみよう。」


個体名.ディーウェン 

種族.フレイムゴブリンLv.3 基本Lv.5

スキル『剣豪』『五感強化』『言語理解』

装備.―

称号.『神竜ノ友』

物攻.96 魔攻.112 物防.96 魔防.112 速度.96


 あれ?めっちゃレベル上がってる。あいつか。あいつが格上だったからレベルがめっちゃ上がったんだな。なるほど…。あいつレベル1で戦うような見た目してなかったしな。

 まぁ、考えても仕方ない。まずこの森で何をすべきか…それは!! 食料調達ダァ!


「と言っても、この森で何が採れるかはわからないけどな。」


 よく見ると木々も見たことのない物だ。黒っぽい見た目だが、少なくとも俺が知っている木々と完全に一致する木ではない。異世界特有の品種か…はたまた俺が無知なだけか…


「ええい! そんなことはどうでもよいっ!」


 とりあえず進化の秘宝をボックスに入れて宝刀【流星】を装備して…


「冒険じゃァーッ!」


 俺は森の探索を開始した。木々の間を抜け新たな発見を追い求める。コレだ…コレ。


「俺の冒険はここからだッ!」



−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−


 15分ほど冒険していると小さな湖のような場所に出た。水面に映る俺の顔。実に…


「ゴブリィンッ!」


 赤いゴブリンの顔が映ったが、俺だ…。まぁ、メダル集めを頑張らねばね。

 すると後ろから変な声が…。


「ブルルッ…ブルルッ…。グゴッ!ゴッゴッゴッ。」


「え?」


 後ろにとある野獣が現れた。小さな牙とでっぷりとした肉体…。これぞまさしく…


「イィィノォォシシィだぁ!」


 ギャーッ! …ちょっと待てよ。生前の感覚でびっくらこいたけど狼を倒した俺なら倒せるんじゃね?そうじゃね? そうと決まれば…


「先手必勝ッ!」


 俺はイノシシに一太刀浴びせた。するとイノシシの右半分がズレて…スパァンと真っ二つになった。この刀えげつない。オーバーキルゥ!


「よっし!今晩の食事は君に決めたッ!」


 イノシシを解体…と言っても適当に切り分けただけだが…。とりあえずボックスに片付けた。このボックスに放置すると腐るらしいからな。今晩必ず食ってしまおう。

 湖の反対側にお手頃な洞窟があったので今晩はそこで過すことにしよう。


 俺は洞窟の中に入った。


「うむ。人一人暮らすくらいなら十分な広さだ。」


 俺は先程狩ったイノシシの毛皮を引いた。今晩過ごすのに不自由ないように木を集めて火をつけようとしたが火をつけるものがない。仕方ないのでしばらく色々した後、新鮮なイノシシを躊躇いながらも生で食らい、寝た。


 

 このとき俺は洞窟の中であんなことが起こるなんて、まだ知らなかった。

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