腐女子と体育祭
友人から貰った「腐女子」と「BL」と言うお題で書きました。なんでそんなお題を出したのか…。
お題「腐女子」「BL」
私は腐女子だ。そして今、物凄くおいしい!な光景が目の前で繰り広げられている。
今日は体育祭。全校生徒が熱い闘志を持ってぶつかり合う日!ーーーつまりだ、男子達のあんな絡みや、こんなことが間近で見られるチャンスなのだ‼︎…失礼、鼻血が…。
そしてっ!今っ!男子の花形競技、騎馬戦の決勝戦が行われている…っ!私達の学校では、全校生徒をクラスごとに4団にわけ体育祭を闘い、さらに騎馬戦では、各学年別でのトーナメント方式で行われる。1試合は最後の一騎が残るまで続き、残った方が勝ちになる。
決勝は、私達のクラスと隣のクラスだ。ちらほらと知っている顔もある。試合開始。そして、一人落ち、また一人落ちして、残り2騎になった。
一方は、私のクラスの合田 大助。絵に描いたようなわんぱく屋で、クラスのムードメーカー兼トラブルメーカーだ。
もう一方は、隣のクラスの委員長鈴木 雅哉。こちらは、眼鏡をかけたクールインテリキャラだ。
もうこの時点で、かなり美味しい。でもなぁ。もう一息ハプニングが欲しいよなぁ。「きゃぁ!ふ、二人がキキキ、キスを!」そうだよね。キスとかいいよね…。うん?
慌てて、グランドの方に意識を戻す。
キ ス し て る !!!!!!!!!!!!
ktkr!*・゜゜・*:.。..。.:*・'(*゜▽゜*)'・*:.。. .。.:*・゜゜・*
やばいなにこれどんな天国ですかいや今なら天国に呼ばれても後悔はしまい!
「ちょっと大丈夫⁉︎」
ゴメン、ダメだ。
興奮のあまり鼻血が出てしまい、倒れた私は保健室に運ばれたのだった。
ーーこれはどうすればいいのでしょうーー
保健室で、鼻血を止め大人しくしていた所、あの二人が来た。
やばいって。また鼻血出ちゃうって。
とりあえず、座っていたソファからどいて、二人に座ってもらう。なんでも、騎馬上でもみ合っていたら二人まとめて落ちたんだとか。その弾みでき、キスを…!
また鼻血が出ないように、上を向きながら氷を出す。落ちた時に足を捻っただけのようなので、冷やしておけば大丈夫だろう。保健の先生は丁度外へ出て行ってしまった。
「ちゃんと冷やさないとね。」
言いながら、二人の足に氷を置く。二人とも同じ所を怪我するなんて…ふふ腐っ。
「大丈夫だ!歩けるし、結果を見たい!」
合田が焦れたように言う。
「そうだな。俺もお前と居たいわけでもないし、結果は確認して起きたい。」
鈴木君も落ち着きながらも言った。
「あぁ?んだと、てめぇ!俺だってお前と一緒はごめんだね!」
「これだから、馬鹿は。うるさい。」
「あんだと、このひょろひょろもやし!」
「脳味噌筋肉野郎。」
「ちょっと、二人ともやめてよ!大人しく座ってて!」
二人が喧嘩を始めたので、慌てて止める。…いや、こんなのも美味しいな、なんて考えてないよ?わんぱくさんとクールさんは、やっぱり折り合いが悪いのね。とか、全然かんがえてないよ?
「嫌だね。一言言わねぇと気がすまねぇ!」
「この馬鹿。もう一言以上言ってるだろうが!」
二人が中々おさまってくれないのでとっておきを…
「私は、二人に早く怪我を治してもらいたいだけなの…。」
ソファに座ってる二人をちょっと上目遣いに見て言う。
「「……。」」
「…そ、そんなに言うなら…。」
「…ちょっと休もうか…。」
ちょっと顔を赤くしながら目をそらす二人。
何故かこうすると、男子って言うこと聞いてくれるんだよね。ま、何はともあれ良かった!
ーー体育祭からしばらく経って。例の二人は以前より一緒にいるようになった。何故か私の周りにいることが多いような気もするけど…。ま、近くで見れていっか♪
ーーー
楽しげな足取りで帰る彼女を見送る。
ふと、隣の合田を見る。なんだかんだであの日以来、俺の隣にはこいつがいる。もちろん、理由は知っている。ここではっきりさせておこう。
「なぁ、合田。」
「何だ、鈴木。」
互いに彼女の背中に目を向けて言葉を交わす。
「はっきりさせとこうじゃないか。」
「あぁ、わかってる。」
目を合わせる。挑むように。挑まれるように。
「「あいつは俺のもんだ。」」
終わる?
Mission 「腐女子」Cleared 「BL」Cleared?