Last Story メリルとLv.1ボス戦へ
ウィルバーが追いついた時、視界が開けた。
広間の様な場所に出たわけだ。此処が試練の間、だが―――
「何かいるな」
流石はメリル。
すぐに気配に気付いた。
そして、「あっちだ!」と指差した壁の一部が、メリルの声と同時にせりあがる。
中からは3体の狼。内1体が大きく白く、これがリーダーだ。
メリルの為の訓練だから、行動は全て彼女に合わせよう、と思っていたのに―――っていうかたった今そういう話をしていたはずなのに………
「さあ、こい!! 俺が相手だ!!!!」
馬鹿が勝手に動きやがった!
勢いよく飛び出していくウィルバー。
呆気にとられているメリル。
セビルさんも驚いている。
「ラフィリア…どうする?」
「とりあえず…行くしかないんじゃね?」
「私もそう思うが…」
仕方ない、ウィルバーに続けて行動するか。
と思ったのも束の間。
「ナックルシュート!」
ちょww メリルwww 先に行動したはずの、ウィルバーを出し抜いてるよ?
メリルの攻撃に対し、狼達は遠吠えをしてきた。
……っ、耳に来るっ……!
でも、フラついてなんか、いられないっつーの!!
「ライトニングボール!!」
ついでにワタシもウィルバーを出し抜いてやった
直後、カウンター攻撃を喰らったが、スキルが発動した為、さらにこちらから魔法カウンターでやり返し。1体撃破。
そして横から冷気が漂ってきたかと思うと、
「フロストバイト!」
セビルさんまで、ウィルバーより先に攻撃www
そしてやっとウィルバー登場。(笑)
「エアスラッシャー!!」
これで2体倒れた。残り1体だが…
続けて放ったメリルとワタシの技で、最後の1体も倒れた。
これで全部倒せた。
よし、と思いつつ、武器をしまい狼の死体へと歩み寄る。
そしてその死体から、素材として売れそうな毛皮や牙を頂戴する。
状態が良くないと売れないから、丁寧に回収していると…
「たいしたことないな」
剣を振り上げ、得意気に肩に担ぎながら言うウィルバー。
本当に馬鹿だな、こいつ…
Lv.1の敵で、しかも四人がかりなのに、負けるわけがない。
何せこの敵とは、一人なら苦戦、二人なら余裕、の戦闘なのだ。
「たとえ相手が弱そうでも、何の準備もせずに突っ込むのは無謀だ」
無言で素材回収をしていたメリルが口を開いた。
うんうん、とうなずくワタシとセビルさん。
「あ、いや、そ、そうだね。うん…」
急にしおらしくなるウィルバー。
面倒だから慰めやしないが。セビルさんも呆れ顔だ。
ウィルバーなんかはほっといて。笑顔でメリルに話しかける。
「まぁ、これで晴れてメリルも2学年だねぇ☆」
「…? どういうことだ?」
「メリル、もしかして……知らないの??」
「…???」
ワタシの言葉に、メリルは首をかしげる。
メリルが知らない事が意外だったワタシは、思わずセビルさんを見た。
彼も意外だった様だが、メリルのために、説明し始める。
「学園側が指定した、ボスモンスターを倒せば進級なんだ」
「あー、でも、進級に必要な単位が溜まっていないと、ボスモンスターには遭遇しないんだけどね☆」
「そういうシステムだったのか…」
ほんっとーに知らなかったんだな…。
「教えてくれて助かった。
それに、一応進級の手助けをしてくれたことにも感謝する。
ありがとう」
苦笑いを浮かべるワタシとセビルさんの横で、突然嬉しそうな顔になるウィルバー。
…お前が礼を言われたわけじゃないと思うんだけど…。気付いてないみたいだな…。
自分が礼を言われたと勘違いして喜んでるのが目に見えてわかる…わかりやすいヤツだな、ホント。
「なんだ、ウィルバーは2学年になれたことがそんなに嬉しいのか?」
…メリルはわかってないわけね。
セビルさんと二人で、思わず溜息。
ウィルバーはというと、がっくり肩を落としていた。
その後、ワタシとセビルさんは、次のLv.2攻略の約束をメリルと取り付けてから彼女と別れ、寮の自室へと帰ったのでした。
ウィルバー?
知らないよ?
訓練施設に置いてきたカモ?
すみません こんなところで終わりです。
この後は、書きたくても記録が残ってやしないので、無理です…。